こんにちは。康介(中1)です。
ぼくは私立の「鳴海学院」に通う中学生。家から近いので、毎日自転車通学。
高校を無試験で進学できる中高一貫の学校。大学はないけど、中高大連携をしている大学の一つである「早勢大学」を特別推薦で希望者全員進学することができる。
第1希望で合格して、そのまま進学したけど、ちょっと不満がある。
別に学校自体に不満はないけど、小学校からの親友の純平(中1)とはまったく口もきいていない。
純平もぼくと同じ学校に進学。入学した当初までは仲が良かったけど、クラス替えで別々のクラスになってしまった。
部活もぼくはテニス部、純平は野球部に入った。
純平は自分と同じクラスの子と仲良くなり、部活も順調にがんばっている。ぼくも同じクラスの子と仲良くなって、しだいに純平とは話をしなくなった。
理科や音楽などの時間で教室を移動するとき、ぼくはたまたま純平を見かける。声をかけようとしたけど、純平は無視をしてぼくたちを後にすることが多くなった。
ぼくは同じクラスの優太と惇(以上、中1)と一緒にいることが多い。優太はぼくと同じテニス部に入っているし、惇はラグビー部に入っている。
別に2人に不満を持っていないよ!2人とも明るくて優しいし、よく放課後でも遊びに行ったりしているし。
でも、純平と別々のクラスになって、口もきかなくなってしまって、すごく不満になっている。
ある日、ぼくは純平のもとへ。
康介「純平!」
純平「何?」
康介「話したいことがあるんだけど。」
純平「今忙しいから後でね。」
と、純平はすぐに去ろうとした。ぼくはついに…。
康介「何だよ!!忙しいって!?ぼくのことを無視しやがって!!」
と、ぼくは純平に殴りかかった!!
たまたま近くにいた優太たちや純平のクラスの子らがその場で止めて、おさまったが…。
ぼくは担任の先生に呼び出されて、その場で注意された。当然だった。
はじめて友達とケンカをした。
ぼくはしてはいけないことをしてしまった。
一人になりたくて、トイレで泣いてしまった。
放課後、優太と惇はぼくを誘って、いつものところへ。
いつものところへって、言ってもわからないよね(^_^;)
場所は近くの「慶明大学」医学部のグラウンド。付近には大学のキャンパスや附属病院があるけど、このグラウンド、緑が豊かできれい。
この日は大学のラグビー部の練習。惇が部活の試合のときにたまに利用するんだけど。
3人でジュースやお茶を買って、グラウンドのベンチで飲んだ。
2人はいろいろ世間話をするんだけど、ぼくは無言…。
3人でお茶を飲みながら、練習を見ているその時…。
惇「あ!こっちこっち!」
後ろからやってきたのは、純平だった!
優太「じゃあ、ぼくたちはここで。」
惇「あとはよろしく!」
康介「ちょっと!帰るの!?」
優太&惇「明日ね。バイバ~イ(^_^)/」
と、優太と惇はぼくたち2人を後にして、先に帰ってしまった…。
ぼくと純平は終始無言…。
純平「康介…。」
康介「何?」
純平「さっきは…ゴメン。」
康介「…。」
純平「ぼくもあの後に先生に怒られて。お互いの友達にいろいろと言われて…何か悪いことをしてしまったなって。」
康介「…。」
純平「康介とは小学校からずっと仲良かったのに、中学も同じ学校に進学して、ずっと仲良しでいようと思っていたのに、クラスが別々になって、お互い話ができなくなってしまって、歯がゆい気持ちだった。ぼくも康介のことどうしているのかなって、気になっていたんだ。でも、ぼくも同じクラスの友達がいたし、康介も同じクラスの友達がいたから、なかなか話ができなかった。それで、お互いよそよそしくなってしまったんだね。」
康介「ぼくもそうだった。純平とは同じ学校にいるのに、別々のクラスになってしまって、なかなか話ができなかった。お互いのクラスのことや部活のこと、その他いろいろ話したいことがいっぱいあるのに、すれ違いになってしまって、すごくつらかった…。」
純平「近くにいるのに、遠い存在になってしまって…でも、今は違うよ。クラスは違っても、親友なのは変わらないよ。これからも仲良しでいようよ。」
康介「うん!」
と、それから2人でいろいろと話をした。暗くなるまでずっと。
クラスは別々になっても、ずっと仲良しでいたい。
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