梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

チャットジャッジ~短期大学は必要?不要?~

こんにちは。麻紀(高1)です。

今月のチャットジャッジは「子どもの日」に関連したわけではないのですが、教育に関係するお題にしたいと思います。

 

「短期大学は必要?不要?」

 

短期大学は普通の4年制大学(一部学部・学科では6年制)のカリキュラムを2年または3年で修了する大学のことを言います。

その昔は短期大学(または短期大学部)の数が多かったのですが、少子化や女性の社会進出などの影響で減少傾向に。また、大学に改編をした短期大学も少なくありません。

果たして短期大学は必要なのでしょうか?

 

そこで短期大学を必要とするメンバー4人と不要とするメンバー4人をパネリストに迎えてお送りしたいと思います。

ファシリテーターは私・麻紀です。

必要派メンバーからは優子さん(高2)、ゆかさん(短大1年)、瑠璃子さん(短大1年)、苑子さん(36歳・主婦)です。

不要派メンバーからは春果さん(高2)、真実さん(短大2年)、亘さん(大学1年)、千都聖さん(25歳・フード会社勤務)です。

いずれも高校生、学生2人、社会人を代表して選出しました。

 

まずは必要派メンバーから。

>ウチは神奈川にある私立女子校に通っています。学校は中高一貫校ではなく、高校だけの単独の学校です。ウチ自身も中学は地元の学校を卒業し、今の学校に通っています。進路は今のところ決まっていませんが、短期大学進学を希望しています。学科は保育士や幼稚園の先生を養成する学校を希望しています。大学ではレベルが高くて、自分の成績では手が届かないし、それに早く卒業したいからです。(優子)

>私は神奈川にある女子短期大学に通っています。学科は保育学科。保育士や幼稚園の先生を養成する学科です。小さい頃から子どもにかかわる仕事をするのが夢で、最短でなれる学校が短大なんです。大学の選択肢もありますが、大学の4年間はとても長すぎます。4年間ダラダラ勉強するよりも、2年間集中して勉強する方が自分に合っていると思ったからです。いずれは一人前の保育士や幼稚園の先生になりたいです。(ゆか)

>私は京都にある短大に通っています。学校は大学もありますが、私が通う短大は大学の附属校のようなものです。専攻は英語コミュニケーション学科。4年間の学生生活よりも密の濃い授業がとてもいい刺激になります。いずれは大学への編入も考えています。(瑠璃子)

>私は東京にある女子短大を卒業しました。小学校から系列の学校に通っていたので、そのままエスカレーターで進学しました。学科は生活文化学科。いわゆる家政科ですね。授業は衣食住に関する講義や実習がメインでした。私が卒業した短大は現在でもあります。卒業後は一般事務としてある会社に就職しまして、のちに結婚して専業主婦になりました。今は2人の娘(静香・小4&夢香・小1)の母親です。(苑子)

 

他のメンバーからの意見があります。

>最近では大学に変身した短期大学も増えてきましたが、大学志向の現在でも短大は絶対に必要です。学科では幼児教育や介護、調理、栄養、ファッションの分野では必要不可欠です。特に介護は高齢化社会の影響でますます必要とする学科です。今後は現役生よりも社会人を中心とした学生を増やす必要があります。いったん大学を卒業した人や職場で働いている(いた)人、専業主婦や中高年の人たちが短大に入学して、学びをし直す機会を増やしていけば、短大はなくなることはありません。(弘人・24歳・介護福祉士

>戦後の日本は、短期大学は重要な学校の一つでした。特に女子教育を重点に置かれた短期大学が多くの有能な卒業生を輩出しました。社会の一線で活躍するだけでなく、結婚して、子どもを産んで、家庭を築く女性を育成するには短期大学はとても意義のある学校なのです。今は女性の社会進出とともに多くの女子学生が大学の進学を希望しているのが多いですが、家庭を築く女性を育てるには、やはり短期大学が必要だと私は思います。(侑子・58歳・教育評論家)

 

不要派メンバーからの反論です。

>私は将来のためにも短期大学はいらないと思います!!大卒でしか就職ができない会社や職種があるのに、何で短大が必要なのですか!?(春果)

>私自身も短大に通っていますが、短大は大学に進学できなかった人たちの受け皿的存在になっているのではないでしょうか?(真実)

>理数系では短大の必要性が全くありません。多くが大学や専門学校のシェアが大きいのに。(亘)

>短大では腰掛の事務職や販売職しか就職ができないと思う。これからは大卒での就職がメインになってくると思うから。(千都聖)

 

続いては不要派メンバーから。

>私は中高一貫の私立女子校に通っています。うちの学校では併設の大学はありませんが、多くが国公立大学や有名私立大学に進学しています。短大進学は昔はあったのですが、今はほとんどありません。就職率は短大よりも大学の方が高いし、就職できる職種も大卒の方が多いです。私自身はマスコミ関係の就職を希望しているので、それに強い大学を希望しています。(春果)

>私は都内の大学の附属である短期大学部に進学しています。学科は英文学科。他には生活文化学科があります。大学では文学部と国際学部があって、就職率も大学の方が高いです。私は4年制の大学を受験しましたが、すべて失敗し、滑り止めで受けた今の短大だけ合格して、そのまま進学しました。短大から大学への編入が可能で、私も大学の編入を希望しています。ただ、編入となると、新たに入学金の費用もかかるので、ものすごく不便です。(真実)

>ぼくは都内の私立大学に通っています。学部は理工学部。短大ですが、うちの大学に短期大学部はありません。他の学校を見てみると、現在ある短大の多くが幼児教育や保育、介護、文学、語学、生活系の学科がほとんどで、理工系の短大はほとんどありません。理工系は実験や実習がメインになるので、大学でないと学ぶことができません。車や鉄道などの整備士やコンピューターのプログラミングなどは専門学校がメイン。理工系では短大を置く必要性はなくなっています。他の学科でも短大よりも大学の教育にシフトを置いているので、いずれは短大はなくなるでしょう。(亘)

>私は都内の短大を卒業しました。学科は英文科です。就職活動では残念ながら希望の会社に就職をすることができませんでした。もともとはアパレルのプレスを希望していましたが、大卒しか受け入れてくれることができません。専門学校でもアパレルプレス専門の学科がメインです。短大卒で就職できる職種は一般の事務職や販売職、一部製造職といった、高卒が就職する職種がほとんどです。友達で就職が決まった子は1人だけで、あとはフリーターや派遣、大学編入ですね。私も就職ができずに卒業して、学生時代からはじめたアルバイトでそのまま働きました。後に会社から正社員に登用され、現在は店舗を管理する営業ウーマンとしてがんばっています。(千都聖)

 

他のメンバーから意見があります。

>医療の分野では大卒者のニーズが高くなっています。その中の一つが看護師。ぼく自身は大学の附属病院系列の看護学校を卒業しましたが、男女を問わず、他の若手看護師の多くが大卒ナースです。というのも、昔は看護系の短大があったのですが、10年ほど前から看護短大が4年制の看護大学に衣替えしました。医療の高度化と専門的な看護師の育成が目的で、大学で看護を学ぶ体制にシフトしました。看護師以外でも理学療法士作業療法士、歯科衛生士、歯科技工士、臨床検査技師診療放射線技師…と、他の医療技術系職種も大学教育にシフトして、専門的技術者の育成に変わろうとしています。専門学校の場合は現役生も受け入れますが、他の大学卒業者や社会人、専業主婦の方の受け入れが増えてきます。そうなると短大の必要性はなくなってくると思います。(和弥・25歳・看護師)

>私は愛知にある小学校から大学まである私立校で教師をしています。専門は中学・高校の英語です。うちの学校では併設の大学がありますので、高校卒業生の多くが併設の大学に進学します。残り1~2割が他の私立大学や国公立大学の進学者です。併設の大学ではその昔、短期大学部があったのですが、7年前に廃止になりました。全国にあった短期大学は少子化や大学志向により、短期大学が廃止になったり、4年制大学化になりました。高校卒業生の中で短期大学に進学したのはわずか数名しかいません。生徒たちも短大より大学進学を希望しています。(香里・49歳・高校教師)

 

必要派メンバーからの反論です。

>短大がなくなってしまうと、成績が悪くて大学に進学できない子の受け皿がなくなってしまう!!ウチは反対です!!(優子)

>短大でも取得できる資格を中心とした教育にシフトすべきではないでしょうか?看護師などの医療系では大卒のニーズが必要かもしれませんが、成績の関係で大学に進学できない子も多いです。専門学校では「専門士」の称号を取ることができますが、そういった学校ではほんのわずか。「準学士」が取れる短大は絶対に必要です!!(ゆか)

>高校の生徒たちの多くが大学進学を希望している子が多いですが、短大に進学したい子も多いです。そういった子のニーズに配慮してほしいです。(瑠璃子)

>短大がなくなってしまうと、私たち卒業生の集まる場がなくなってしまいます。大学側はそういったことも考えなくてはなりません。(苑子)

 

以上で終了です!!

それでは私がジャッジします。

結論は…専門の資格が取得できる短大の存続と社会人の受け入れをするべき!!

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少子化や大学志向が強まっている時代。短大は極めて難しい岐路に立っています。

全国的に有名な短大はそのまま生き残りますが、多くの短大は廃止にするか大学に改編する以外ありません。

短大を存続していくためには、文学系や生活系など、資格も必要としない、腰掛就職や将来の専業主婦の受け皿的存在の短大はなくなってくると思います。

今後残ってくるのは幼児教育や保育、介護、医療技術、栄養など。少子高齢化に対応した学科はこれからも必要になってきます。

現役の高校生・高卒生を受け入れるだけでなく、学びなおそうとする社会人を受け入れるべきです。昼間だけでなく、夜間や通信教育も取り入れて、多くの人たちの学ぶ場が必要になってきます。

短大の今後の将来を私たちは見守るしかありません。

 

今日はチャットジャッジ・第15回、「短期大学は必要?不要?」をお送りしました。

 

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