梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

男性看護師の歴史

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こんにちは!雄大(26歳・看護師)です。

今日は「看護の日」で、この日は一般の人に看護師の仕事について知ってもらおうと、各地でイベントが開催されています。

今日は看護師の中でも、「男性看護師」についてお送りしたいと思います。

 

ぼく自身、都内の大学病院で看護師をしています。今の病院の系列の大学とは違う大学なんですが、大学の医学部・保健学科に進学し、卒業と同時に看護師免許を取得し、今の大学病院に入職しました。

今の部署はICU(集中治療室)で、主に重症患者の看護が主です。もともと急性期看護を希望していたので、仕事は大変ですが、やりがいはあります。いずれは今の部署で技術を磨いてから、高度救急救命センターで救急看護を目指しています。

 

さて、男性看護師が登場した歴史なんですが、つい最近ではないかと思いがちですが、実はかなりの昔に存在していたんです。

看護師自体の職業は昭和の戦中時代以前でもありました。1948年(昭和23年)に「保健婦助産婦看護婦法」が施行され、女性の看護師である「看護婦」として制度化されましたが、男性の看護師は女性の看護師と同じようにありましたが、その当時は「看護人」として、主に精神科での看護をする看護師として、男性看護師が存在していました。その当時の男性看護師は今のようにあまり制度化されていなくて、のちの法改正で「看護士」という名前に変えただけでした。

2002年(平成14年)に「保健婦…」が「保健師助産師看護師法」に名称変更され、看護婦・看護士の名称も現在の看護師に変更されました。

2002年以降になっても、男性看護師は世間的にマイナー職業で、男性看護師の数は約500人前後しかいませんでしたが、男性看護師を扱ったドラマの影響で一気に増え続け、2012年には約6万人に増加しました。4年制大学で看護学部や医学部・保健学科などの看護系学部・学科の増加や不況の影響で男性看護師の数が増えてきているのも大きな要因となっています。

特に高校を卒業した現役学生に混ざって、一般のサラリーマンやフリーターの出身者からの転身が多いです。サラリーマンの年収は平均で400万円前後。給料やボーナスが減り続けているサラリーマンも多く、会社の将来もいつ何が起こるかわからない状態。男性看護師の年収はサラリーマンの年収とあまり変わりありませんが、不況でも安定した職場環境で、リストラすることがほとんどない看護師に魅力を感じた男性たちが増えているのかもしれません。

男性看護師は日本だけでなく、海外でも男性の看護師が存在します。アメリカやヨーロッパでは男女を通じて、高度な専門職的看護師の資格があります。日本でいえば導入を検討されている「特定看護師」のようなものです。

 

男性看護師が活躍する職場ですが、大学病院や総合病院が圧倒的に多く、個人経営の医院・クリニックは非常に少ないです。看護師の資格を活かして、ヘルパーなどの介護分野の仕事をしたり、看護・医療ビジネスでの仕事をする人もいます。保健師や学校の養護教諭救急救命士の資格を取って、それらの分野で活躍する看護師たちもいます。

部署ですが、昔は精神科が圧倒的に多かったのですが、現在は精神科をはじめ、手術室、ICU・HCU(準集中治療室)・NICU(新生児集中治療室)などの集中病棟、(高度)救急救命センター、消化器外科や心臓血管外科などの一般病棟が中心。外来に勤務する男性看護師はわずかながらいます。一般病棟では男性患者が多い泌尿器内科(外科)や小児科では男性看護師が活躍する場が多く、男性看護師でないと看護ができない男性患者や乳幼児・思春期の男子の患児にとってはありがたい存在だそう。

逆に産科・婦人科では男性看護師は皆無で、助産師も2002年の改正でも未だに男性に門戸が開かれていないです。理由としては女性患者が男性看護師に看護されるのを嫌悪されるのが原因です。産科・婦人科では男性医師は存在しますが、診察・治療の際は女性看護師や助産師の立ち合いが義務付けられています。産科・婦人科の女性医師の場合は女性看護師や助産師がいなくても診察・治療が可能です。産科・婦人科以外の病棟でも女性患者の看護は緊急性がある場合を除き、女性と男性の選択が可能な病院もありますし、体をふいたりなどの日常的な看護は女性看護師の選択ができるよう、細心の配慮も行っている病院もあります。

看護師としての管理職の昇進ですが、現在でも女性の管理職が多いですが、男性でも一般のサラリーマンのように管理職昇進が可能です。さすがに看護師の最高責任者である看護部長に昇進した男性看護師はあまりいませんが、看護師長や主任に昇進した男性看護師たちはいます。一部の大学病院や総合病院では、「男性看護師会」という男性看護師のグループが発足して、親睦を深めたり、同じ看護師としての悩みを共有し合える場を作っているところがあります。ぼくが勤務する大学病院でも「男性看護師会」があり、たまに飲み会に参加したりしています。

専門看護師や認定看護師を取得している男性看護師もいて、ぼく自身も認定看護師取得の勉強をしています。尚、専門看護師や認定看護師についてはいつか紹介する予定です。

 

医療の高度化・専門化で男性看護師の必要性はこれからも増えていきますし、少子高齢化や不況の影響で看護師自体の職業はなくなることはありません。これから医療現場での仕事を目指している男子たちは、看護師を一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。看護師を志す男子たちが輝いていける存在になることを信じて。

 

というわけで、雄大でした。

また明日です。

 

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