***出演***
雅紀(38歳・ドラッグストア店員)
奈々瀬(28歳・薬剤師)
(一言)
私は都内のドラッグストアに勤務しています。入社前はアルバイトでしたが、現在は正社員で、チームリーダーとして、アルバイト・パート店員の指導もしています。
ドラッグストアは薬屋の一種。普通の薬屋は薬しか販売していませんが、ドラッグストアは薬だけでなく、化粧品や日用品、食品などを販売している複合型の薬屋です。現在の薬屋はドラッグストアが主流です。
ドラッグストアでの薬の販売は家庭用の一般薬が中心。店舗によっては医療機関からの処方箋による医療薬を扱っているところもあります。
ドラッグストアの店員は特に資格はなく、高卒以上であれば誰でもなることができます。正社員として入社する人もいれば、アルバイト・パートで入社する人などさまざまです。
薬の販売を担当するのは薬剤師と登録販売者のみ。薬剤師や登録販売者の資格を持たない一般の店員は薬の販売をすることができません。
登録販売者は一般医薬品の販売資格者のことで、薬剤師資格のない店員(アルバイト・パートも含む)を対象に、一定年数の薬屋・薬局・ドラッグストアでの販売経験があれば、試験に合格するだけで取得することができます。私自身も登録販売者の資格を持っています。
しかし、登録販売者が扱う薬の種類は第3類医薬品、第2類医薬品、指定第2類医薬品のみ。最もリスクの高い第1類医薬品、要指導医薬品は薬剤師しか販売することができません。薬剤師は薬に関する国家資格で、大学の薬学部で学び、国家試験に合格して取得します。しかし、薬剤師の多くが調剤のある薬局勤務が多く、ドラッグストアでは店舗に1~2名いるくらい。薬剤師がいないドラッグストアも存在します。薬剤師に代わって薬を販売するのが登録販売者で、ドラッグストアでは登録販売者が多く占めています。登録販売者だけの店舗では第1類医薬品、要指導医薬品の販売はできず、指定第2類医薬品以下の薬しか販売することができません。薬の販売で万が一副作用などの事故が起こりかねないため、仕方がないことですし、薬剤師の業務範囲を考えると、こればかりはどうすることもできません。
ドラッグストアの店員は他の店と同様、コミュニケーション能力と商品知識が重要なスキルです。資格を持っていても、お客さんとのコミュニケーションがなかったら意味がありません。あとは、笑顔も大事です。ムスッとした顔で接客するのは店のイメージダウンにもつながりかねません。店員は店の「顔」ですから。
薬は日常生活には欠かせない存在。お客さんに安心した薬を提供するため、今日もがんばっていきます。(雅紀)
(ほかのみんなからひと言)
>ぼくは薬学部に在籍する大学生ですが、地元のドラッグストアでアルバイトをしています。まだ登録販売者の資格は持っていないので、薬以外の商品の販売が中心ですが、薬剤師の「卵」として、バイトで経験を積んでいます。(圭太・大学3年)
>ぼくの父が地元の薬局の薬剤師、母が薬の研究開発をしています。ドラッグストアはよく利用するので、身近な存在です。ドラッグストアはコンビニの感覚で入れるのがウリで、薬剤師に代わる登録販売者の存在は重要になってくると思います。(達樹・高1)
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