梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

激論!!~教育と労働の崩壊(その2:労働編)~

こんばんは。翔希(中2)です。

今日の「激論!!」シリーズは先月に引き続き、教育と労働の問題についてお送りしたいと思います。今回は「労働」です。

 

労働は「梅の実」の大人メンバーたちがそれぞれの職場で働いている人たちがいます。ぼくの家でも父親が家族のために働いています。学生でも高校生や大学生などはアルバイトとして働いている人も多いです。

労働も教育と同様に、派遣社員などの非正規労働者の問題、長時間労働の問題、過労死・過労自殺、いじめ・パワハラなどいろいろな問題が山積みです。政府・自民党が推進している「高度プロフェッショナル制度」を自民党などの賛成多数で強行採決され、今後の働き方も大きな問題が起こる恐れがあります。

 

今回はぼくとコウコウ(パンダ・♂3歳)、隼人くん(高3)のレギュラーメンバーに、準レギュラーの和光くん(中等教育学校6年)、今回は達志くん(中3)、クロウド(カバ・♂3歳)、有華さん(中3)、和幸くん(高1)の8人でお送りします。

今日もいつものように「梅の実学園」・事務局内の会議室にて討論開始です。

 

翔希「では、労働の問題についてどう思う?」

隼人「前回、教育の問題についてぼくと翔希、コウコウ、和光と別の4人のメンバーたちと討論をしたんだけど、その中で教師の長時間労働の問題をちらっと話したんだけど、今の学校の教師の労働問題についてどう思っている?」

*問題の記事はこちら!→http://umenomi-gakuen.hatenablog.com/entry/2018/09/03/170000

和幸「ぼくが通っている高校は公立の進学校ですが、教師の長時間労働はうちの学校でもありますね。」

コウコウ「公立中学とかはひどくない?」

達志「確かに多いですよね。ただ、この「激論!!」メンバーの中学生は全員が私立に通っているからアレなんだけど。」

和光「確かにそうだね。翔希と達志、有華も私立だし、正四郎(中2)、たま(アメリカンショートヘアー・♂2歳)、明日香(中1)、マイネル(くま・♂2歳)の4人も私立。現役の公立中学の子はこの中にはいないよね。公立中学から公立高校に在籍しているのは隼人と和幸だけで、あとは私立。ぼくは公立中等教育学校という特殊な学校に通っているんだけど。」

隼人「公立中等教育学校はある意味6年制の「高校」だからね。公立高校でも長時間労働の問題はあるけど、高校は生徒の意思を尊重している部分があるから、教師の負担は少ないけど、公立中学は生活指導や部活の指導まで教師の主導が中心だから、教師の負担は非常に多い。公立小学校でも同じで、通常の授業に生活指導、保護者の対応、雑務までやることが多い。これらの仕事が忙しくて、生徒と向き合う時間もないのも大きな問題だ。」

有華「実際に働いている教師たちが過労死・過労自殺を起こして、労災に認定されているし、そうじゃなくても精神疾患で病んでいる教師たちが多いし。」

達志「過労死・過労自殺と言えば、教師に限らず、一般の会社員でも起こっているし。」

クロウド「過労死・過労自殺の事件では、一番最近では「電通」の女性社員の過労自殺だよね。「電通」に入社した女性社員は難関の就職試験を突破して、希望を持ってこの会社に入ったのに、上司からのパワハラ長時間労働が重なって、うつ病になり、自ら命を絶ってしまったんだ。しかも「電通」ではこの女性社員だけでなく、その前にも別の男性社員が同じようなことで自殺を図ったんだ。これらの問題で「電通」は労働基準法違反罪に問われ、罰金50万円の支払いを命じられたんだ。」

コウコウ「ひどいよね!!オイラもあのニュースは見たけど、「電通」はれっきとした「ブラック企業」だよ!!裁判で罰金50万円は安すぎるわ!!」

和光「「電通」では当時の社長の社訓である「鬼十則」を大事にしており、体育会系のやり方が当時から大きな問題になっていたんだ。あんなやり方では自殺者が出てもおかしくないね。」

和幸「「ブラック企業」でいえば、中小企業の方が多いように思います。中小企業の方がワンマン経営が多いし、社員たちを大事にしていないように思います。」

和光「「ブラック企業」は中小企業とは限らないよ。「電通」以外にも大手の飲食店の会社とかは長時間労働が原因で亡くなった人もいるし、若い社員が店長などの管理職に就いて、そこで長時間労働の被害に巻き込まれる「名ばかり管理職」が横行しているし。」

翔希「「梅の実」でも20代のメンバーたちが飲食店やアパレルの店で店長クラスに就いている人もいるしね。」

隼人「そこでは店長などの管理職に就いても、長時間労働で働かされ、残業代さえももらえない。ある大人メンバーの友人がある飲食店の店長になったのに、長時間労働で働かされ、残業代ももらえず、体調を崩して入院をしたんだ。それでその飲食店の会社を相手取って数千万円の慰謝料を請求して、裁判沙汰を起こして、今でも争っているし。」

有華「「ブラック企業」に関連して、「ブラックバイト」や「ブラックパート」も増えていない?」

和光「確かに多い。労働環境が悪くて辞めたいのに辞めさせられないとか、長時間労働をさせられても残業代はもらえないとか、明らかに労働法に違反しているケースが多い。」

達志「高校生のメンバーの方はバイトはしているんですか?」

和光「ぼくはしていない。受験があるんで。」

隼人「ぼくはやっているけど、受験があるから週に1~2日しか働けない。」

コウコウ「オイラもやっているよ。オイラは今の学校の系列の大学に内部進学をする予定だけど、どうなるかわからないし。」

クロウド「オレもやっている。週に1~2回、コンビニのバイトで。」

和幸「ぼくもバイトをやっています。地元飲食店のホール係です。今日はバイトはないんですが、週に5日にバイトを入れています。」

コウコウ「やっぱりお金がほしいの?」

和幸「家族の生活のためです。父親(治幸・46歳・メーカー勤務)は大手の「川原重工業」に勤務しており、課長として部下の指導をしていますが、仕事は製造職で、営業などのホワイトカラーの仕事に比べて給料が少ないです。母親は派遣社員で、パートの給料よりも高いですが、派遣法の改正で、いつクビになるかわかりません。下には中学生と幼稚園児の妹がいるので、大学進学は厳しくて、お金を貯めて自分で大学への進学を希望しています。」

和光「えらいよ。ぼくにはぜんぜんできない。大変だと思うけど。」

隼人「大学進学までまだ先があるから、できる分をためておいていいと思う。奨学金もあるし、昼間の大学が無理なら、大学の通信教育部の選択肢もあるから、親と相談して、じっくり考えた方がいいと思う。」

和幸「わかりました。ありがとうございます。」

翔希「高校生はほとんどの子はバイトをしているよね。中学生はバイトはできないけど、芸能活動はできるしね。」

有華「確かに中学生は芸能活動ができるけど、ウチが通っている学校は芸能活動は禁止。中学生だけでなく、系列の高校に通う高校生も同じ。女子校だから厳しいのもあるけど。」

クロウド「女子校は芸能活動がダメなところが多いよね。」

達志「ぼくの学校では芸能活動はOKですよ。許可証がいることと学業を優先であればなんですが、うちの学校で芸能活動をやっている人はあまりいないように思います。近所の「南町高校」や「聖ソーレ学園」は芸能コースがありますし、「鳴海学院」や「甲武」とかは実際に芸能活動をしている子はいるみたいだし。」

和光「公立はどこの学校でも事実上、芸能活動は認めているしね。」

翔希「南町の「浜風中学」は芸能活動はダメみたいですよ。見つかったら芸能界引退勧告をさせられるみたいです。「平成Kings」のメンバーの将理(中2)は進学する予定だった「浜風中学」が芸能活動がダメという方針があって、中学受験で「関東学院(注:実在する関東学院大学とその附属校とは一切関係ありません)」に進学したって言ってた。」

コウコウ「公立でも芸能活動がダメな学校もあるの!?考えられないよね!!」

和光「一部の公立高校でも芸能活動がダメな学校もありますよ。見つかったら通信制高校などに転校させられます。中学は義務教育だから芸能活動はダメなところはないけど。私立はともかく、公立中学で芸能活動がダメなのはおかしいよ!!ダメだったら近所の公立中学に転校するの?学校側は何を考えているのかね。」

クロウド「ありえないよね。学校側が頭がおかしいとしか言いようがないよね。」

有華「話は変わるけど、「梅の実」の大人メンバーたちはさまざまな職場でさまざまな職種でさまざまな雇用形態で仕事をしているけど、充実した仕事をしている人もいれば、不満を持って仕事をしている人もいる。働いていも働いても生活が豊かにならない人もいれば、何も仕事をせずにお金だけはたっぷりもらえる人もいる。こういった格差も大きな問題になっていると思う。」

クロウド「大手の企業と中小企業との格差もあるね。」

達志「正社員と派遣やパート・アルバイトなどの非正規社員との格差もある。」

翔希「同じ国家公務員でも総合職はすぐに昇進ができるしお金もガッポリもらえるし、一般職は普通の地方公務員と同じ待遇だしね。公務員はアルバイトやパートなどの臨時職員がいて、臨時職員は正職員の公務員と同じ仕事をしているのに、給料も少ないし、一定の期間を過ぎたら辞めさせられる。」

和幸「ぼくの母親も一時期地元区役所の臨時職員として働いていました。職場環境がよくて、仕事も充実して楽しいと言っていましたが、1年の期間しか働くことができず、そのまま辞めさせられました。その後同じ職場で働くには半年間は空けないといけないらしくて、その後は給料の安いパートで働いていました。パートでは長くは働けたけど、給料が安くて交通費も社会保険も出ない。しかも育児休暇もとれなくて、下の妹の出産のために辞めてしまって、出産後に専業主婦をして、下の妹が幼稚園に行きだしてから今の派遣で仕事をしています。父親は安定した職場だけど、給料が安いし、いろいろと借金もあって、生活が本当に苦しいです…。ぼくは塾に頼らずに高校に進学して、本当に大変だった。今度は上の妹も高校受験があるし、下の妹も小学校に上がると何かしらお金もかかる。この生活が本当にギリギリなんです。」

隼人「高校受験はどうしてた?」

和幸「地元にある学習教室の通信教育の教材を購入し、それでできた問題を郵送して、担当の先生に添削をしてもらうシステムです。普通の塾には行っていません。公立の一般入試で進学校である「中央高校」に合格して、すごくホッとしました。公立の専願だったので、私立は受けていません。私立はお金がかかるので。もし今の高校に落ちてしまったら、定時制通信制に行く以外ないです。」

和光「公立トップ校である「中央高校」に行けただけでもすごいよ!中学時代の成績がよかったんだよね。」

隼人「成績が悪かったらランクの低い高校に行く以外ないからね。よっぽどがんばってなかったらトップの高校には行けていないと思う。」

和幸「はい。中学時代は常にトップの成績をキープしていました。内申書の対策のために常にまじめでなければならなかったです。ま、高校に入ってからは中の下の成績です。公立トップ校は同じような成績の生徒たちが集まるので、そこでの競争なんですよね。」

コウコウ「そりゃトップの学校に行ってたら成績がトップの生徒ばかり集まるわ。」

達志「ぼくは私立ですが、「開布」に続いて2番目にレベルの高い学校なので、同じような成績の集まりですよ。そこで競い合うのは大変ですが。」

クロウド「話は戻すけど、正社員のメンバーたちは長時間残業で大変な仕事をしているよね。例えば、飲食店の店長とか、広告代理店やデザインの会社とかは。」

和光「飲食は別として、広告代理店やデザインの会社は「裁量労働制」なんだよね。何時間も残業をしてもOKだし、もし過労死や過労自殺になっても会社が責任を取れないシステムだし。」

有華「「裁量労働制」は今問題になっていて、すでに過労死を起こして、労災に認定されている人もいる。長時間労働の温存にもなっている。」

翔希「長時間労働と言えば、こないだ政府・与党などが賛成多数で可決・成立した「高度プロフェッショナル制度」、いわゆる「高プロ」だよね。」

隼人「一般の労働者と裁量労働制の労働者は休みの時間や残業代などが保障されているけど、「高プロ」の場合は休みの時間や残業代は一切ない!働きすぎになった場合は健康確保措置が義務付けられているけど、多くの会社はそういうことはしないと思うし、長時間労働の温存になる。過労死や過労自殺で亡くなっても、会社は一切無視。会社にとっては都合のいい制度だし、労働者にとっては過労死を助長してしまいかねないとして、過労死や過労自殺で亡くなった遺族やその団体らがみんな反対しているんだ!!」

コウコウ「ひどいよね!!「高プロ」の労働者は休める権利もないなんて!!」

達志「ぼくも反対です!!休みの時間もなく、残業代もないのはただ働きをしているのと同じです!!」

クロウド「あと、話はずれるけど、自民党の女性議員が週刊誌の寄稿で「LGBT性的少数者)は生産性がない」って書かれた記事を見て、「何それ?」って思ったよ。」

有華「私もあの記事はネットで知りましたが、本当に許せないです!!LGBTは好きでなっているわけではないのに、「生産性がない」ことで仕事ができなくなったり、同性同士の結婚もできないのはおかしいと思う!!同じ女性として言えることなのかなって思います!!」

達志「LGBTだけでなく、高齢者も障がい者も外国人も女性も、少しでも劣るだけで、「生産性がない」って思われて、困惑している方が多いです!作家の乙武洋匡さんもこの女性議員の記事を見て怒りを覚え、女性議員を批判しています!!」

翔希「乙武さんは「五体不満足」という本を出版して、自身も生まれつき手足がなくて、不自由な生活をしていたんだよね。それでも大学を卒業して、作家や小学校の教師もやっていたからね。」

コウコウ「この女性議員について、自民党はどう思っているの?」

和光「何も処分はなし。ていうか、この女性議員の記事に賛同しているやつらがほとんど。石破さんなど、一部の自民党議員はこの女性議員の記事に批判をしている人はいるけど、安倍首相を中心とした自民党政権は何を言ってもやりたい放題なんだよね。」

隼人「政府がやっている「働き方改革」は労働者をつぶすやり方でしか思えない。もはや安倍首相の思うツボだよ。働いているすべての大人たち、働きたくても働くことができないすべての大人たちは声を大にすべきだよ!!」

翔希「いずれはぼくらもどこかで働くことになるけど、労働はぼくらの生活に関わることだから、声を大にしないとダメだよね。」

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いろいろ話したけど、今回はここまで。

教育と労働、日常生活に関わることなのに、事実上独裁政権のやつらにつぶされたくない!!

 

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