こんにちは!春馬(27歳・外科医)です。
今日はいろいろな形で働く医者についてお送りします。
ぼくは都内の大学病院で消化器外科の医師をしています。研修医を経て、1年目ですが、先輩の医師に教わりながら、一人前の医者を目指して勉強をしています。
医者は大学の医学部の卒業時に国家試験を受け、合格をすれば初めて医者になることができます。医者は歯の治療が専門の歯科医師と動物の病気の治療が専門の獣医師を除き、すべての病気の治療を行います。
医者は他の医療技術者の代行もでき、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、診療放射線技師の業務もできます。理学療法士と作業療法士はリハビリテーションの専門職なので、リハビリテーションの医師はその業務もできます。助産師の出産業務も医師はできますし、ハイリスク出産も助産師ではできず、医師しかできません。看護師の業務の中で、静脈の採血・注射は看護師でもできますが、動脈の採血・注射は看護師ではできず、医師しかできません。
医者は勤務医と開業医に分かれ、勤務医は主に大学病院や総合病院、各疾患の専門病院に勤務をして、臨床経験を積みます。中にはクリニックの非常勤医師として働いている医師もいます。開業医は勤務医を経験後、総合病院やクリニックを開業し、臨床経験を積みながら、病院・クリニックの経営に携わります。
勤務医・開業医ともにそれぞれに専門の診療科があり、各専門の診療科は以下の通りです。
・内科系:一般内科(ただ単に内科とも言う)、消化器内科、糖尿病内科、泌尿器内科、循環器内科、呼吸器内科、血液内科、神経内科、心療内科、老年内科(65歳以上の高齢者が対象)、男性内科(男性専門の泌尿器疾患専門)、アレルギー科
・外科系:一般外科(ただ単に外科とも言う)、消化器外科(肝臓外科・胃腸外科など)、泌尿器外科、心臓血管外科(心臓外科・胸部外科・血管外科など)、呼吸器外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科(一般皮膚科・美容皮膚科など)、形成外科、美容外科、リハビリテーション科
・小児科系(15歳前後の小児が対象):小児内科(ただ単に小児科とも言う)、小児外科、小児精神科(児童精神科)
・婦人科系(女性が対象):産婦人科(産科・婦人科)、女性内科、女性外科
・感覚器系:耳鼻咽喉科、眼科
診療科だけでもこんなにありますね。医者はそれぞれの専門の診療科で臨床経験を積み、それぞれの疾患の治療や研究を行います。ちなみにぼくが専門の消化器外科では胃や腸、肝臓、膵臓などの各疾患の外科的治療が中心です。投薬はもちろんですが、外科手術も行います。反対に外科手術を行わないのは消化器内科で、こちらは投薬治療が中心です。
各診療科の勤務医・開業医は、ほかにも救命専門の医師やICUなどの特殊病棟の専門の医師がいます。救命専門の医師は大学病院や総合病院の救急救命センターに勤務し、救急治療が必要な患者の応急処置をします。救命センターの中の仕事が中心ですが、ドクターヘリに乗って、現地の患者の治療を行う病院もあります。
ほかには病気の治療を行うための研究をする研究医、事件や事故にあった遺体を司法解剖や行政解剖を行う法医学医、会社の健康センターに勤務する産業医、学校の保健室に勤務する学校医、介護施設に勤務する介護施設医、往診専門の医師、がんなどのホスピスに勤務する医師など、活動の幅は広いです。
医者をしながら本の執筆や大学等の講演会の講師をしたり、タレント活動をしている人もいます。国内外の災害現場や発展途上国の医療現場に派遣し、現地で患者の治療をする医師たちもいます。
こうしてみると、医者もいろいろな現場で活躍していますね。
医者を目指すには高校時代から、早くても中学時代からある程度上位の成績をキープし、小さい頃から本をたくさん読むことが基本的な学力となります。医者は疾患から薬、医療器具、治療法まで覚えることがたくさんあるので、勉強に熱中できる人が望ましいです。あと、コミュニケーション能力も大事ですし、外科を目指す人は手先の器用さも問われます。
医者を目指す高校生や浪人生の方は、来年の大学医学部合格を目指すのはもちろんですが、勉強熱心であることやコミュニケーションなどのスキルも身に付きましょう。
というわけで、春馬でした。
また明日。
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