梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

救命センター24時?(第5回)

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***出演***

花江(39歳・救命医)

信次郎(くま・♂7歳)

日羽里(24歳・病院勤務)

長島(45歳・脳神経外科医)

 

(一言)

救命の現場では救命医たちが救助をして、助かった方もいれば、亡くなった方もいますが、反対に助かっても意識を失った状態の方もいます。助かっても意識を失った状態の中で「脳死状態」の方の扱いはとても深刻です。

 

脳死状態」の患者は脳全体に腫れが出て、脳の機能がすべて失ってしまいます。脳の機能は失っていても、心臓などのほかの臓器は機能しています。しかし、脳死患者は脳機能がすべて失っていますので、脳以外の他の臓器の機能は人工呼吸器の装着や薬の投与をしないと、やがて機能を失い、亡くなってしまいます。脳死になる原因は脳梗塞くも膜下出血などの脳の病気、事故による頭部外傷や溺水などによる低酸素脳症などです。

脳死患者が長く生きることはほとんどなく、脳死患者の心臓や腎臓などの臓器を維持するには臓器提供をする以外ありません。患者の家族の希望で家や施設で介護をするところもありますが、脳死患者の介護は決して簡単なものではなく、家族に大きな負担が強いられます。

臓器提供は心停止後の死体移植(腎臓・膵臓・角膜のみ)や親族間の生体移植(心臓・角膜以外の臓器)もありますが、脳死患者からの臓器移植がここ最近日本でも行っており、子どもから大人まで多くの患者が脳死患者からの臓器提供で命をつなぎました。

 

臓器提供の手続きは救命医が救助を離れた時点で手続きが開始し、救命医と脳神経外科医、「日本臓器移植ネットワーク」から派遣した「移植コーディネーター」の3人で臓器移植や臓器提供について、脳死患者の家族(主に親や配偶者)に説明をし、家族に臓器提供の意思を確認します。15歳以上の方は「意思表示カード」の意思表示が可能で、意思表示カードの意思表示と家族の同意がセットとなりますが、意思表示カードを書いて意思表示をしている方はほとんどおらず、多くが家族の同意のみとなります。また、18歳未満の方は親の虐待の有無を確認しなければなりません。

家族が臓器提供の同意をした後は、2回の脳死判定を脳死判定担当の医師たちが行います。その間に救命医は臓器提供や脳死判定の書類をたくさん書かなければならず、本来の仕事を中断し、他の救命医たちに現場を任せることになります。

2回目の脳死判定が終わって、脳死と判定した時点で死亡確認となり、その後移植ネットワークから派遣した全国の病院(大学病院など)の臓器摘出チームの医師や看護師らがやってきて、臓器摘出手術が開始されます。摘出した臓器は全国の病院にて、移植対象の患者への各臓器の移植手術が行われます。

 

救命医にとっては助けらなかった脳死患者を悔やまれますが、逆に脳死患者からの臓器提供によって、移植を待つ多くの患者が助かることになり、別の意味では脳死患者が誰かの臓器の中で生きていることとなります。

脳死になってしまった患者について、救命医はたくさんの仕事があり、最期まで送らなければなりません。

 

今日は脳死と臓器提供について、救命がやるべきことをお送りしました。え?ダジャレはって?今日はない。今日はシリアスなので。(信次郎)

 

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