こんにちは。妙子(中3)です。
私は東京にある「青海女学院」に通う女子中学生。校則の厳しいお嬢様学校で、父親と肩を歩いてはダメな校則もあるの(ホントに)。
勉強は中学校で習うものがほとんどだけど、高校の授業も一部します。
そんな中、私はいろんな悩みがあります。
学校はそこそこ楽しいけど、家に帰ると、親から成績のことでうるさく言われる。特に母親はひどいの。学校の成績を上げないと、外へ放り出すって脅すの。
私の家では兄がいますが、兄は有名私立高校に進学していて、学校の成績は優秀なの。両親は兄ばかりかわいがるんです。
妹の私は蚊帳の外。どこにも居場所がありません。
そんな家庭のストレスで、神経症になりました。中2の時に発症して、時々疲れるんです。
保健室の先生の紹介で、精神科クリニックへ行くことになり、今に至っています。
場所は東町にある「後町メンタルクリニック」。
そこでは院長の後町先生(37歳・精神科医)と女性の受付スタッフの2名しかいません。
クリニック内では、多くの患者たちが待合室にいます。
診察では後町先生とのお話。自分の心の悩みを打ち明けたりします。先生は話を聞いてあげたり、少しアドバイスをしたりします。
話が終わったら、処方箋を出してくれます。診察に来るたびに毎回お薬をだします。精神科クリニックの治療法は、薬による治療がほとんど。
神経症なので、安定剤と睡眠剤だけ。安定剤は最近では漢方もあるので、漢方に代えてくれることができます。
その処方箋を近くの薬局に行って、薬と交換します。
患者は20代~30代の若い方から、60代以上の高齢者までいますが、私のような中高生もいます。
病名も統合失調症やうつ病などの重度のものから、私のような神経症やパニック障害などの軽度のものまでさまざま。認知症や知的障害、発達障害の方もいます。
最近では精神科クリニックに通う人たちが増えてきました。学校や会社、家庭内のストレスで、心も体も疲れ切っています。
「梅の実」では、玲子(中2)がうつ状態で、茂雄さん(44歳・証券会社勤務(休職中))がうつ病で、欣矢さん(37歳)が発達障害が原因の精神疾患で、それぞれ後町先生のクリニックに通院しています。玲子は時々よく会うので、待合室でよくしゃべったりしますね。
通院費も「自立支援医療制度」があって、それを役所に申請すると、通常かかる医療費が安くなります。
「精神障害者手帳」も取得することができます。茂雄さんと欣矢さんは手帳を取得していますが、私と玲子は取得していません。
これからの生活が苦しくなったり、人々の人間関係が悪くなったりで、クリニックへ駆け込む人が増えてきます。
薬の治療よりも、薬に頼らない治療法(カウンセリングなど)に切り替えないといけないのですが、日本ではそういった精神科治療が遅れていて、未だに薬による治療に頼る病院やクリニックが多いです。薬の治療の方が医師にとって、診療報酬が高くなるからでしょう。実際に大量の薬を処方するところもあります。
最近では特殊なサプリメントによる治療やアロマテラピーなどのメンタルケアを行うクリニックもありますが、こちらは全額自己負担。経済的理由で生活が大変な人にとっては、なかなか治療することができません。
体の治療は薬や手術などで治すことができますが、心の治療はすぐには治すことができない。
薬による治療も大事だが、いろんな社会環境を変えていくのも大事じゃないでしょうか?
薬に頼らない、新しい治療が増えていくことを願って。
ランキングに参加しています。ぽちっと押してください!