梅の実学園の仲間たち

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白血病の治療

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こんにちは!巧都(23歳・看護師)です。

今日は「白血病」についてお送りします。

 

白血病は、遺伝子変異を起こした造血細胞(白血病細胞)が骨髄で自律的に増殖して、正常な造血を阻害し、骨髄や血液中に白血病細胞があふれ出てくる血液疾患で、いわゆる「血液のがん」です。

白血病の原因は放射能放射線による被ばく、化学物質が原因とされていますが、これらはごく一部で、多くが原因は不明です。遺伝は他のがんに比べて親族同士で白血病になるケースはありません。

 

白血病は急性と慢性があり、さらにそれぞれに骨髄性とリンパ性があります。

急性骨髄性白血病はどの世代にも起こりうる病気ですが、確率的に成人の方が多く、小児は少ないです。

急性リンパ性白血病急性骨髄性白血病と同様に、どの世代でも起こりますが、こちらは逆で、確率的に小児の方が多く、成人は少ないです。

慢性骨髄性白血病は主に成人に起こる白血病で、白血病全体ではやや少ないです。

慢性リンパ性白血病は主に欧米人に多い白血病で、日本を含めたアジア人では非常に少ないです。白血病全体でも非常に少ないです。

 

症状ですが、急性白血病では発熱や倦怠感、めまい、鼻出血、皮下出血などが見られます。慢性白血病のうち、慢性骨髄性白血病は罹患後は慢性期と呼ばれる状態が続きますが、数年後に急性転化を起こし、急性白血病と同様の状態になる場合があります。慢性リンパ性白血病では進行が遅く、無症状の場合が多いです。

自分が家族が白血病だと疑う場合は、ただ単に発熱やめまいだけではわかりません。一番わかりやすいのは大量の鼻出血や皮下出血です。皮下出血はケガをしたときのあざのようなものですが、白血病の場合はどこかでケガをしたわけではないのに、腕や足にあざのようなものが複数あり、なかなか治らない場合は疑うべきです。鼻出血はいわゆる鼻血ですが、普通の鼻出血は処置をすればすぐに止まりますが、白血病の場合は鼻出血が止まらない場合があり、2回以上の鼻出血を起こすようなら疑うべきだと思います。

 

白血病の診断はまずはかかりつけの内科・小児科にて調べてもらい、白血病の疑いがある場合はかかりつけの主治医の紹介状で、治療設備が整った大学病院や総合病院、がん専門病院で診察を受けます。さまざまな検査で白血病が診断され、医師の方から治療を紹介し、本人及び家族が選択をすることになります。

治療は他のがんのように外科手術を受けることはありません。白血病の治療は抗がん剤投与、放射線治療、骨髄移植・臍帯血移植などの造血幹細胞移植などがあります。慢性リンパ性白血病の場合は無症状の場合が多く、初期では治療はしない場合があります。

 

骨髄移植は人からの骨髄液を採取し、患者に移植されます。親族からの骨髄移植もありますが、HLA(白血球の血液型のようなもの)に適合する確率があるのはきょうだいだけで、親や(成人の)子ども、その他親族では適合する確率は少ないです。多くが骨髄バンクのドナーからの移植が中心です。

臍帯血移植は赤ちゃんのへその緒からの血液(臍帯血)から採取されたもので、患者への移植自体は骨髄移植と同じです。こちらは臍帯血バンクのドナーからの移植が中心です。

他には末梢血幹細胞移植がありますが、移植を行うケースがあまり少なく、他の2つの造血幹細胞移植に比べてメジャーではないので、ここでは上記2つの造血幹細胞移植についてとりあげています。

ドナーですが、骨髄移植では親族からのドナーは18~60歳までですが、まれに例外的に18歳未満の子どもや61~65歳までの高齢者からのドナーの移植を行う場合があります。骨髄バンクでのドナーは20~55歳までで、登録自体は18~54歳までです。いずれも健康な方に限ります。ドナー登録については一定の条件がありますのでご注意ください。

臍帯血移植のドナーは臍帯血移植のドナーに理解があり、事前に同意をしている出産前の妊婦のみです。臍帯血移植のドナーの妊婦も健康な方に限ります。臍帯血移植はドナー採取に指定されている産科病院にて、出産後に妊婦から採取され、凍結保存をした上で全国にある公的臍帯血バンクに登録されます。民間の業者の臍帯血バンクもありますが、業者が行う臍帯血バンクは安全面の問題や金銭的な問題もあり、おすすめはできません。

 

治癒は骨髄移植などの造血幹細胞移植で完治した人もいれば、抗がん剤放射線治療で完治した人もいます。反対に造血幹細胞移植後のGVHD(移植片対宿主病)という合併症で亡くなった人もいれば、移植を受けることができずに亡くなった人もいます。また、仮に完治しても、移植後の副作用で子どもができないケースが多いです。子どもの場合は晩期障害で身長が止まってしまったり、他のがんや病気になるケースがあります。治療を完治した後でも定期的に通院をしなければならないし、日常生活についても家族や学校、職場での理解や協力が必要になります。

 

白血病についての詳しいことは以下のホームページをご覧ください。

 

というわけで、巧都でした。

また明日です。

 

*参考リンク*

白血病(愛知県がんセンター中央病院):https://www.pref.aichi.jp/cancer-center/hosp/12knowledge/iroirona_gan/20hakketsu.html

造血幹細胞移植とは(国立がん研究センターがん情報サービス):https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/HSCT/hsct01.html

造血幹細胞移植のドナーについて(国立がん研究センターがん情報サービス):https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/HSCT/hsct04.html

ドナー登録をお考えの方へ(日本骨髄バンク):http://www.jmdp.or.jp/reg/about/requirement.html

さい帯血を提供したい(造血幹細胞移植情報サービス):http://www.bmdc.jrc.or.jp/generalpublic/saitai.html#an5

 

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