こんにちは。万梨恵(高3)です。
今日は「終戦記念日」。各地で戦没者の法要が行われていると思います。
戦争について語れるのものの一つに「すいとん」があります。
今日は「すいとん」についてお送りします。
すいとんは小麦粉の生地を手で丸めるなどのお団子の状態に作り、それを汁で煮た料理です。すいとんは日本全国にあるおなじみの料理ですが、地域によっては「ひっつみ」「はっと」「つめり」「とってなげ」「おだんす」の料理名で呼ばれることがあります。小麦粉で作られるので、味はうどんと似たようなものです。
すいとんの歴史は長く、室町時代からあったそうです。江戸時代から戦前まではすいとん専門の屋台や料理店が存在しており、当時の庶民の味として親しまれていました。大正時代の半ばにはいったん減少したものの、関東大震災直後には食糧事情の悪化によって増えてきました。
すいとんの登場のピークが「第2次世界大戦」でした。
第2次世界大戦末期から終戦にかけ、日本では主食の米に代わる代用食として、すいとんの名を借りた料理が作られました。戦争による物資に乏しい時代背景から小麦粉が不足したため、大豆粉やとうもろこしの粉などが混ぜられた物を材料としたことがあり、本来のすいとんと呼べるような代物ではなく、味もまずかったそう。また、だし汁も取ることができず、しょうゆやみそも不足したため、味付けもまともにできませんでした。具も野菜や肉などが入ることがないため、さつまいもの葉など、捨てられる部位を具にしていました。
戦後、8月15日の終戦記念日に戦時中のすいとんを食べ、過去の対戦をしのぶ行事が日本全国で行われ、家庭でも戦時中の状況を思い出させるために当時のすいとんを食べるところも増えていますが、現在はそんな家庭はありません。
現在は学校給食を中心に、すいとんは登場していますが、戦時中のすいとんではなく、具だくさんのスープ状にしたヘルシーな料理として生まれ変わっています。地域によってはご当地グルメとしてすいとんは登場しています。もう、戦時中のまずいすいとんは微塵もありません。
最近ではすいとんを作る家庭は減ってきましたが、一部の食品メーカーが真空パックとなったすいとんが市販されており、簡単に作ることができます。毎日の献立の一つにすいとんを食べてみてはいかがでしょうか。
というわけで、万梨恵でした。
また明日。
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