梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

学園祭(6日目・福島)

こんにちは。銀河(高2)です。

学園祭・6日目。今日は福島の学園祭の模様をお送りします。

 

福島は「東日本大震災」の被災県の一つですが、「福島原発事故」の被害県でもあります。

同じ被災県である宮城・岩手に比べて、原発放射能に対する福島県民の差別や偏見が多く、子どもから大人まで周囲からのいじめに遭っている人たちが多いです。

福島県民の中には原発放射能が怖くて、福島以外の都道府県に逃げた人たちが多く、今でも福島以外の都道府県に住んでいる人たちがいます。県外に住んでいる福島県民がいじめに遭うケースも相次いでいます。

 

北日本支部の学園祭の会場をどうしようかを話し合いましたが、「福島はどうか」と言ったところ、多くが反対をしました。しかし、一部のメンバーからは「福島は一番の被害者。彼らを救うためにも福島での学園祭をやるべきだ!」と訴え、いろいろ相談した結果、福島で開催することが決定しました。

場所は福島県内のとある公園。原発施設からは100km以上も離れている市街地で開催しました。

 

模擬店は北日本支部の各チーム・地域と海外支部が参戦。宮城ずんだチームの「ずんだもち」、新潟の「新潟県産米を使ったおにぎり」、青森の「せんべい汁」、海外からはブラジルの「シェラスコ」、スウェーデンの「チェットブラー」などを披露しました。

ぼくが所属する福島では「浪江焼きそば」。福島の浪江町で食べられている焼きそばです。

2日目になってから完売が相次ぎ、トップで完売したのは秋田の「横手焼きそば」、北海道時計台チームの「みそラーメン」、岩手の「盛岡冷麺」の順でした。ちなみに福島の焼きそばも何とか完売しました。

f:id:umenomi-gakuen:20170630020336j:plain

秋田の屋台。完売のプラカードを掲げたところで、メンバーたちは大拍手。

 

展示では美術部などの文化部の展示のほかに、東北フェニックスグループ主催の「東日本大震災」の様子のパネルを展示しました。

f:id:umenomi-gakuen:20170630020438j:plain

美術部の展示。一部では即売を行っており、売り上げの一部は「熊本地震」などの災害支援や発展途上国支援などに使われます。

 

そして、2日目はミニライブです!

地元・北日本支部からは猫介さん(57歳・民謡歌手)、東京などからは福島出身のますみさん(31歳・アーティスト)、「FIGHTER」などが出演しました。

f:id:umenomi-gakuen:20170630020549j:plain

福島出身のアーティスト、ますみさん。力強い歌声にみんな魅了されました。ますみさんの福島の思いはすごく強く、福島での学園祭をとても楽しみにしていたそうです。

 

会場には多くのお客さんと「梅の実」メンバーたちが来てくれました。遠いところ、本当にありがとうございます!

 

ここで、北日本支部の「イチオシメンバー」を紹介します。

f:id:umenomi-gakuen:20170630020747j:plain

まずは北海道グループ・東北グループから、北海道時計台チーム所属の存子さん(49歳・飲食店パート)一家です。

前列右から存子さん、存子さんのお母さんのきさ子さん(76歳)とお父さんの宏三郎さん(77歳)、ご主人の利郎さん(50歳・メーカー勤務)、後列左から長男の佑輝さん(24歳・理学療法士)、次男の亮輝くん(高3)、次女の明華音(中3)、長女の明日佳さん(大学3年)です。尚、宏三郎さん、きさ子さん夫婦は北海道ラベンダーチームの所属です。

ご主人は道内にある大手乳業メーカー「札幌乳業」に勤務する営業マンです。得意先の外回りが中心ですが、課長として、部下の指導も行っています。存子さんは地元にあるラーメン店でホールのパートをしています。ご主人と出会ったのはご主人の取引先の問屋で、存子さんはそこでOLをしていました。結婚後に問屋を退職し、専業主婦をしていましたが、4人の子どもたちの教育費がかかることで、今の店で働いています。

4人の子どもたちはなんと!中学から私立へ進学。小学校は地元の公立でしたが、長男と次男は「札幌セガール学園」、長女と次女は「千歳女学院」にそれぞれ進学。長男と長女は卒業しましたが、次男・次女は現役。存子さん自身は中学・高校は地元の公立を卒業しましたが、ご主人が中高と「札幌セガール学園」の卒業生。「恵まれた教育環境の下で子どもたちに中等教育を受けさせたい」というご主人の教育方針で、4人とも中学から私立に進学。ちなみに長女は高校卒業後に道内にある「札幌教育大学」で養護教諭の勉強をしています。長男は高校卒業後は同じ道内にある「北国立大学」で理学療法士の学科を卒業し、「北国立大学附属病院」で理学療法士として働いています。

長男が理学療法士を目指すきっかけですが、実は存子さんの母親、4人の子どもたちにとってはおばあちゃんであるきさ子さんの事故でした。

きさ子さんは8年前に自宅の階段から転落し、腰を損傷する大けがをしました。すぐに緊急手術を受けて何とか回復しましたが、自力で歩けるようになるまで、長期間のリハビリを受けていました。若い人のけがは遅くても1ヶ月前後で回復しますが、高齢者の場合は時間がかかり、治りにくいケースが多いです。つらいリハビリを受け、自分で歩けるようになったのは事故から4年かかりました。

>中学から「セガール」に通っていて、もともとは公務員のような安定した仕事を希望して、文系の大学を希望していましたし、高2では文系を専攻しました。おばあちゃんの事故で、懸命なリハビリを担当していた理学療法士の方に触発されて、理学療法士の道に進むことにしました。事故から自力で歩けるようになるまで4年以上はかかりましたが、自分が理学療法士として、おばあちゃん、おじいちゃんの体を支えてあげたいですし、高校生の時に何もしてあげられなかった自分が悔しくて、いつかは恩返しをしてあげたいです。(佑輝)

>母が大きな事故になってからは家族全員がパニックになっていました。しかし、先生たちの懸命な治療やリハビリをしてくれたおかげで、母も元気になりました。母のけがで家族と見つめ直すきっかけとなりました。仕事が休みのときは車で両親の様子をうかがいに行っています。(存子)

きさ子さんは現在、ご主人の宏三郎さんと2人暮らし。ともに年金生活ですが、体は何不自由もなく元気に暮らしています。

f:id:umenomi-gakuen:20170630024814j:plain

次は東北フェニックスグループから、福島メンバーのよねさん(79歳・助産師)です。

真ん中がよねさん。右が鞠子(高1)、左が遼子(小6)の姉妹です。

よねさんは中学卒業後に地元の看護学校に進学し、准看護師、看護師を取得。そして、同じ看護学校助産師課程に進学し、助産師を取得。その後は地元の病院の助産師を経て、30代後半に助産院を開業しました。以来50年以上のベテランで、多くの子どもの出産を担当しました。鞠子、遼子の姉妹もその一人で、2人のお母さんの出産のときによねさんが子ども2人を取り上げました。

現在は健康上の理由で、仕事の時間は少なくなりましたが、現在でも現役として活躍しています。

f:id:umenomi-gakuen:20170630025720j:plain

最後は北陸グループから、福井メンバーの燦(高2)きょうだいです。

右から燦、妹の珠美海(中2)、お兄さんの淡輝さん(大学2年)です。

名前が読みづらいですが、燦(さん)、珠美海(すぴか)、淡輝(すてら)と読みます。いわゆる「キラキラネーム」で、星や惑星からつけられたそう。

燦は地元の公立高校に進学。学科は水産科で、将来は漁師を目指して勉強をしています。淡輝さんは地元にある「美浜学園大学」で理学療法士の勉強をしています。珠美海は地元の公立中学に通っています。

 

他にもたくさんいますが、スペースの都合で省略します。

 

北日本支部では人事がありましたが、宮城三陸チームに副キャプテン2人、北海道時計台チームに男性の副アドバイザー1人が就任しただけで、大きな人事はありません。

 

f:id:umenomi-gakuen:20170630030639j:plain

最後はみんなで記念撮影。メキシコメンバーのダミア(14歳)、オランダメンバーのケース(17歳)、神奈川メンバーの菜月(中3)と怜奈(高1)と一緒に。

福島の学園祭のフィナーレをこの写真で締めくくりました。

 

あっという間に福島の学園祭が終了しました。

 

最後はみんなで片付け。公園中をきれいに。

この後は一部のメンバーを除き、東京へ向かいます。

 

明日は西町の学園祭の模様をお送りします。

 

(つづく)

 

ランキングに参加しています。ぽちっと押してください!

にほんブログ村 イラストブログ イラストエッセイへ
にほんブログ村

にほんブログ村 イラストブログ オリジナルイラストへ
にほんブログ村


エッセイ・随筆 ブログランキングへ


イラスト ブログランキングへ