梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

ガールズトーク

こんにちは。菜穂子(36歳・清掃パート)です。

私は地元・愛知で清掃員をしています。パートで、しかも障害者雇用です。

周りの従業員たちはみんなおじさん・おばさんばかり。若い人は私を含め3人しかいない。3人中女子は私だけで、あとは男子です。

仕事はビルやトイレの清掃。コミュニケーションをとる必要もないので楽だけど、はっきり言ってつまらない。

こんな仕事より、事務職の方がよかった。でも、事務経験もあまりなく、職場も何度も変わっている。

 

そう。さっき障害者雇用って言ったけど、私は発達障害があります。

診断されたのは33歳の頃。高校までの学校は普通の学校でした。短大を卒業し、一般企業に就職できずに、フリーターばかりでした。

職種は事務職をはじめ、製造職、飲食店、スーパーの裏方…とさまざま。正社員の就職はなく、派遣、パート、アルバイトといった非正規社員の就職でした。

 

学校ではいじめられたことはあるけど、友達が1人2人いるくらい。何も問題はありませんでした。

しかし、社会人になったとたんに、人間関係のトラブルで何度も辞めたり、辞めさせられたりが続いて、自分でもおかしいと思いました。

20代後半に地元の心療内科に行きましたが、診断は「うつ状態」「パニック障害」「双極性障害」…とほとんどが精神病の診断でした。納得いかずに心療内科医や精神科医、ケースワーカーなどとトラブルを起こして、病院も何度も渡り歩きました。

 

ある日、前の職場とのトラブルで会社を解雇され、当時の上司から「あなたは事務職には向いていない」って言われ、ショックで自殺をしようとしました。でもできませんでした。

ふらっと歩いたときに、書店へ。私の目に留まったのは、「大人の発達障害」っていう本でした。

中を見てみると、「コミュニケーションが取れない」「こだわりが強い」…と、私に思い当たることがすべて書いてありました。

当時通っていた病院に発達障害の診断をしてほしいとお願いしましたが、すべて断られ、いくつかの病院をたらい回しにされました。何度も探した結果、地元の「名駅大学附属病院」の精神科の予約を取ることができました。しかし、半年~1年以上の診察待ち。それまで失業保険をもらいながら、親に頼る生活をせざるを得ませんでした。やっと診察の日がやってきて、確定検査までしました。結果は「広汎性発達障害」。

コミュニケーションによる障害のため、電話応対が必要な事務職や飲食店などの接客業の仕事はつくことができません。

診断から1年後に療育手帳を取得して、就職活動で今の清掃の仕事につくことができました。

 

36歳の今は、友達がいません。周りの友達はみんな結婚して家庭を持っているし、独身の子でも音信不通。

時々飲食店に行ったり、ウインドーショッピングに行ったりするけど、いつも一人。

周りを見てみると、2~3人以上の女子のグループが仲良くおしゃべりしている。いわゆる「ガールズトーク」。

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そんな女子たちを見ているとうらやましい。こんな36歳のおばさんは誰も相手にしてもらえない。

私もガールズトークの仲間に加わりたい。でも、コミュニケーションが取れないし、話がはずまない。ましてやイマドキの女子の話題についてゆけない。しゃべっても自分の自慢話ばかり。

 

もう少し若い年齢だったら…と思うと、後悔ばかりが残ります。

 

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