こんにちは。由宇(27歳・管理栄養士)です。
私は都内の総合病院に勤務する管理栄養士です。
主に入院患者たちの病院食の献立の作成に、週に1回、外来患者を対象に栄養指導をしています。
病院食もそうですが、飲食店で働いている人や家庭で料理を作っている方にとって、この時期に気をつけなければならないのが、「食中毒」です。
食中毒は一年中起こる事故ですが、6月から9月の夏の時期が一番多いです。
湿気が多くて、カビや害虫が多いのもこの季節。
食中毒ってどんな種類があるのかをここであげてみました。
細菌性…ハエなどの虫が媒介したり、加熱調理が不十分などのときに、食品が細菌に汚染されて、その食品を口にした時に起こる食中毒。代表的なものは、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、O-157(病原性大腸菌)などがあります。
自然毒…その食品そのものに毒があるため、そのまま口にした時に起こる食中毒。代表的なものは、毒きのこ、ふぐなど。じゃがいもに生えている芽も毒性があります。
この他にも食品添加物や金属によっておこる食中毒や、食品アレルギーやカビによる食中毒もあります。
これらの食中毒を予防する方法は以下の通りです。
(細菌性)
1.調理をするときは石けんで十分に手を洗うこと。清潔なタオルやペーパータオル(企業などでは電動タオルも)で拭いて、手指を消毒用アルコールで消毒をすると尚良いです。タオルは家族など周りの人との使いまわしはやめましょう。
2.ハエ、ゴキブリ、ねずみなどの害虫や食中毒を媒介する動物の十分な駆除。
3.食器、包丁、まな板などの洗浄・消毒。
4.白衣やマスクの着用。家庭では強制ではありませんが。飲食店などの場合は、手指にけがをしている方の就業を一時的に禁止をしなければなりません。
5.調理中は十分な加熱調理を。生食OKのちくわ、かまぼこ、ハム、ソーセージなどは火を通すと安心。
6.魚は真水で洗うこと。野菜も買ったときはきれいでも、必ず水で洗うこと。
7.夏場は冷蔵庫・冷凍庫で保存。長期間の保存はしないこと。
(自然毒・その他)
1.きのこはスーパーなどで購入したものを使用すること。山で獲ったきのこは判別が難しいので、食べないこと。
2.ふぐは「ふぐ調理師」のいるふぐ料理店や日本料理店で食べるか、自宅で調理する場合は、ふぐを取り扱っている魚店で「切り身」を購入すること。魚店の従業員の方が「ふぐ調理師」の免許を持っていると安心。ふぐを丸のまま持ち帰って、自分で調理するのはご法度です!!
3.じゃがいもの芽があったら、ごっそり取り除くこと。魚介のかきは1年中食べれるものもありますが、「R」のついていない月(5月~8月)は毒があるそうです。もちろん、この時期にかきはスーパーなどでは売っていませんが。カビがついている食品は食べずに捨てて下さい!!食品によっては発がん性物質がありますので。
4.農薬や殺虫剤は食品にかけないこと。
5.食品にアレルギーがある場合は、医師に相談すること。
もし、家庭で食中毒の症状が出た場合は、自己判断せずに、かかりつけの病院へ直行してください。
十分な食品管理で、食中毒の予防を!
というわけで、由宇でした。
また明日。
ランキングに参加しています。ぽちっと押してください!