こんにちは。雪絵(高1)です。
私は「都立中央高校」という、公立進学校に通っている。
中学受験で私立の進学校を受験したが失敗して、地元の公立中学に進学。厳しい高校受験の末に今の学校に進学した。
同級生はみんな中学時代からトップの成績で入った生徒ばかり。ここでも同じレベルの生徒と競争をしなければならない。授業についてゆくのに必死だ。
その中で一際目立った生徒がいる。
同じクラスにいる美百合(高1)だ。
美百合は高校入試の成績がトップで、現在でもトップをキープしている。顔も美人で男子にもモテモテだ。
そしてもう一つは、恵まれた家柄だ。母親は専業主婦だが、父親が某政党所属の国会議員で、しかもうちの高校の卒業生でPTA会長。閣僚経験もあり、周りの保護者やOB・OG、教師たちは美百合の父親が来たときはみんな頭を下げている。
国会議員の父親を持つ美百合の家はやはりお金持ち。南町地区の高級住宅地に大きな邸宅を持ち、地方に別荘も所有している。
美百合は小さいころから英才教育を受けており、小学生まではピアノや水泳、バレエなどを習っていた。小学校や中学校のお受験はせず、父親が卒業した高校に行きたいために、小学生のころから塾に通っていた。高校に入った今は大手予備校に通い、英会話も習っている。
そんな恵まれた環境で育った彼女は成績がトップで学級委員に。教師からも自慢の生徒だ。
それに比べて私は医者の家庭ではあるが、なかなか成績が上がらない。学校の成績は上位だけど、美百合を超えることができない。
必死で難関校に合格した私と、生まれ持った環境で育ち、難関校を難なくクリアした美百合とは大きな格差がある。
同じ進学校の生徒でもお金持ちの生徒と中流家庭の生徒、貧困家庭の生徒では成績の差が違う。貧困家庭の生徒は塾にも行けなかった子も多く、学校の成績もあまりよくない。お金持ちの生徒はお金があれば何でもチャレンジできるため、学校の成績が優秀である。
生まれ育った環境の違いで学校の成績に格差が生じるのはジレンマでしかない。
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