*前回の記事はこちら!→https://umenomi-gakuen.hatenablog.com/entry/2022/12/31/140000
こんばんは。晴奈(高2)です。
お母さん(理緒子・42歳・学芸員)が私の反対を押し切って、妹の美歩(中1)を連れて母方の実家に帰省してしまった。
しかも私をはじめとした家族の目を盗んで勝手に行ってしまった…。
弟の裕馬(中3)の友達がお母さんと妹の2人で出かけているのを目撃し、写メで弟のスマホに送ってくれた。お母さんはマスクをしていたが、妹はマスクをしていなかった。お母さんがわざと妹のマスクを外していたのだ。
それで私はお母さんの携帯に電話をした。
しかし、お母さんは電話に出ようとしなかった。
何度も、何度もかけてもつながらない。
時間をおいて電話したけど、一向につながらない。
夜、お父さん(日向生・45歳・新聞社勤務)が電話に出た。母方のおばあちゃんからで、すでにお母さんたちが実家に着いて、親戚とワイワイ楽しんでいたことがわかった。
コロナの感染がひどくなっているのに、何で親戚とワイワイするなんて考えられない。
部屋に戻ると、何か紙が落ちた。見てみると妹が書いたメモだ。
”お姉ちゃん、ごめんね。私、おばあちゃん家に行くことにしたの。おばあちゃんの家に行くことで、お母さんが喜んでくれるから。家ではコロナでぎくしゃくしていたから、お母さんに喜んでほしかった。”
妹がおばあちゃんの家に行くことにした理由が、お母さんを喜ばすためだった。
何で妹はお母さんを喜ばすことをしたのか、意味が分からなかった。
しかし、このメモが妹の最期の文章だった。
そして、このあと私たち家族を引き裂く出来事が起こるとは、私たち家族は想像もしなかった。
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