梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

パートの女性

こんにちは。加代子(28歳・事務パート)です。

今週のおしゃべりカフェは愛知からお送りします。テーマは「パート」です。

パートは正式名称は「パートタイマー」。アルバイトと同様に時給制で希望の時間帯で働くことのできる雇用形態です。

パートはアルバイトとは違い、交通費の支給や社会保険の加入などができますが、雇用期間が定められているのと何かあったときに解雇されやすいのはアルバイトと同じです。

今日はパートで働く女性たち3人でお送りします。私・加代子と菜穂子さん(36歳・清掃パート)、満子さん(56歳・精肉店パート)でお送りします。

 

加代子「今日は愛知のご当地グルメを紹介します。愛知といえば「八丁みそ」。八丁みそを使った料理の一つ、「みそ煮込みうどん」を作りました。みなさんどうぞ。」

3人「いただきます。」

満子「ん!おいし~。うどんと具がみその味が染みてておいしいです。」

加代子「よかった~。自分の母の味を習って作ったので、どうかなって思ったけど、よかったです。菜穂子さんは?」

菜穂子「おいしいです。」

 

~うどんを食べ終わったところで、本題です~

加代子「今日はうちの家の緑茶を飲みながらお話をしたいと思います。今日はパートについてなんですが、2人はどんな仕事をしていますか?まずは満子さんから。」

満子「私は地元の商店街にある精肉店に勤務しています。仕事は販売と調理補助です。お客さんの接客がメインで、コロッケなどの揚げ物類を揚げたり、焼き豚をカットしたりします。主人と結婚してからは普通の専業主婦だったのですが、2人の息子(真太郎・29歳・メーカー勤務&祐太郎・24歳・理学療法士)が中学生や小学生になったとき、教育費がかかってしまうので、主人と相談して、今の仕事をするようになりました。」

加代子「そうなんですか。私もそう。今は子どもはいませんが、いずれ子どもができた時は教育費がかかるので、家計を助けるために始めていますね。ちなみに仕事は小さな文具メーカーの一般事務をしています。パソコンの事務処理と電話応対が主です。私の家族なんですが、主人(雅宏・35歳・メーカー勤務)と義理の母(豊子・67歳)の3人家族です。」

満子「子どもができた時はいろいろとお金がかかりますよね。息子ですが、上の息子(真太郎)が大手機械メーカーの営業マン、下の息子(祐太郎)が地元の整形外科クリニックの理学療法士をしています。2人とも大学を卒業しました。2人の子どもは一緒に住んでいますが、立派な大人に成長しています。今は東京にいる母親(りつ・88歳)のところに時々通って、様子を見ていますね。ちなみに上の息子は結婚を前提にお付き合いしている彼女がいます。」

加代子「息子さん、彼女がいるんですね。いい話があるといいですね。菜穂子さんはどんな仕事をしていますか?」

菜穂子「私は駅やビルの清掃作業をしています。でも、自分の希望の仕事ではないです。2人のように結婚もしていないし。本当は加代子さんのような事務の仕事に就きたかったんです。コミュニケーションが取れないから無理だって言われました。」

加代子「差支えなければ、どんなことが原因なのですか?」

菜穂子「私は33歳の時に「広汎性発達障害」と診断されました。子どもの頃はいじめられたこともありましたが、親しい友達はいました。しかし、社会人になってから、人間関係でつまずいて、仕事も思うようにうまくいかなくて、解雇や契約解除されたり、自分から退職したりと、転職を繰り返していました。前の会社の上司から「君には事務職は向いていない」って言われました。それで傷つき、自殺を図ろうとしたことがありました。」

加代子「大変でしたね。私は発達障害のことはあまり理解していないので、うまくは言えませんが、高校時代のクラスメイトに菜穂子さんと同じような人がいましたね。いつも一人で窓の外をぽつんと眺めていたり、話し方もちょっとおかしかったんです。今はその人とは高校卒業してからは会っていませんが、どうしているのかなって思います。」

満子「下の息子の大学の友達で精神保健福祉士をしている子がいて、地元の福祉施設に勤務しているのですが、施設の利用者の中には発達障害の人がいますね。息子の友達が勤めている施設は精神疾患の方が中心の施設なのですが、先に精神疾患の病気を診断された後に、あとから発達障害と診断された方やその疑いのある方がいるそうです。」

加代子「前の職場を辞めた後、発達障害と診断されてからはどうしたのですか?」

菜穂子「自殺をしようとしてしきれなくて、たまたま寄った本屋で大人の発達障害っていう本があって、それを読んだら、私の行動・言動が本に書いてあることといっしょだったんです!それで何度も病院を探して、地元のとある病院でやっと発達障害と診断されました。そのあとは就労移行支援施設で訓練を受けて、障害者雇用で今の仕事に就きました。障害者雇用で仕事をする場合は障害者手帳が必要で、発達障害者の多くが「精神障害者保健福祉手帳」を取得していますが、私自身は「療育手帳」を取得しました。療育手帳のほうが精神障害者の手帳よりも支援が手厚いし、発達障害って、生まれつきの障害だから、療育手帳のほうがあっているじゃないかと思ったんです。それに発達障害の診断を受けた病院の精神保健福祉士からのすすめもあったんです。」

加代子「そうだったんですか。仕事を見つけるまで大変な苦労をしたんですね。あと、療育手帳って、知的障害者の手帳ですよね。何でそれを選んだんですか?」

菜穂子「先ほど言った発達障害の診断を受けた病院にいる精神保健福祉士のすすめです。その方は発達障害に詳しくて、時々大学病院や福祉施設発達障害に関する講演会にも積極的に参加しているそうです。海外の自閉症発達障害の施策・支援についても勉強しているそうで。その方の話では発達障害自閉症は同じで、生まれつき脳機能に偏りがある障害なんです。手帳の取得は療育手帳にした方がいいって言われました。ちなみに発達障害独自の手帳はありません。精神障害者の手帳を申請をする際の診断書の項目に発達障害のことがちらっと書いてあるだけですね。」

満子「そうなんですか!私も全然知りませんでした。発達障害精神疾患と同じだと思っていました。確かに精神疾患は生まれつき発病することはないですよね。」

加代子「そうですね。赤ちゃんがうつ病にかかったっていう話は聞いたことがないですね。私も家族とともに発達障害のことについて勉強しますね。」

満子「私も下の息子を通じてこれから勉強してみます。ちなみに東京にいる妹が看護師をしていて、姪っ子2人も同じ看護師をしています。上の姪っ子が勤務する病院が大学病院で、同期の看護師が精神科の外来に所属しています。今度上の姪っ子に相談してみるね。」

菜穂子「はい。少しご理解してくれてうれしいです。」

加代子「パートは結婚して、夫の家計の支えのために仕事をしている人が多いですが、未婚の人もいますね。」

満子「あと、定年退職した高齢者の方やリストラされた中高年の方もパートの仕事をしていますね。アルバイトは若い子のイメージが強いですが、パートはいろんな年齢の方がいますからね。正社員に比べると給料は少ないし、安定はできないですが、自分の好きな時間帯で働けるのが大きいと思います。」

加代子「私の場合は朝の9時から夕方の5時までの勤務なので、フルタイムに近いですが、残業はありません。一応社会保険はありますが、健康保険だけは主人の扶養家族に入っていますので、事実上、雇用保険と労災、厚生年金だけですね。」

満子「私は勤務時間が短いので、社会保険雇用保険だけですね。健康保険と年金は主人の扶養家族に入っていますので。」

菜穂子「私も勤務時間が短いので、雇用保険と労災しか入っていません。給料が少ないので、年金は免除申請して、健康保険は親の扶養に入っています。交通費は一部もらえますが。」

加代子「パートは給料が少ないから、社会保険は限られてきますよね。正社員の仕事がない状態なので、今の仕事があることをありがたいと思わないといけないですね。」

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(左から菜穂子、加代子、満子)

 

正社員はいいかもしれないけど、パートでも仕事があったほうが一番いい。

 

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