梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

食物アレルギーとムスリム

こんにちは。至子(41歳・パッチワーク講師)です。

私たち家族は兵庫に住んでいます。

家族は私と主人(桂巳・40歳・鉄鋼会社勤務)、長男(風芽・中2)、長女(奈和・小6)の4人家族。ごく普通のサラリーマンの家庭です。

 

さて、私たち家族の悩みは娘のことです。

娘は重度の乳製品アレルギーで、乳製品は一切食べられません。乳製品を食べるとショック状態を起こして、最悪には死に至る恐れがあります。

家での食事は何とかできますが、一番最悪なのが学校給食。

学校給食では牛乳は必ず付きますし、おかずの中に乳製品が含まれたら食べることができません。娘が通う小学校では除去食があり、食物アレルギーの子どもは食べなければなりません。しかも給食費は食物アレルギーを除去している分、普通の子どもに比べて給食費が高いので、私は娘の食事はお弁当を持っていきたいことを学校側に訴えましたが、聞いてもらえず、何度も直訴してやっとお弁当持参を認めてくれました。

 

娘から聞いた話ですが、同じ学校の1年生のクラスに在日外国人の子どもが入学し、その子も給食を食べなければなりません。

しかし、その外国人の子どもはマレーシア人で、イスラム教を信仰している「ムスリム」だったことを知りました。ムスリムイスラム教の教えに従って、お酒と豚肉を食べてはいけません。お酒と豚肉そのものだけでなく、それらに関連する食品や調味料もダメで、豚肉以外のお肉もイスラム教の教えに従った処理方法でないと食べることができません。調味料は日本が使っているものはすべてNGで、砂糖と塩、香辛料しか使えません。

食物アレルギーの子どもに対しては除去食はあるが、ムスリムに対応した給食はありません。ある保護者からの話ではムスリムの子どもには普通に給食を食べさせ、食べられない場合は居残りで食べなければならないことがわかり、やがていじめに発展して、そのムスリムの子どもは不登校になりました。ムスリムの子どもの親はお弁当持参を希望していましたが、学校側が認めてもらえませんでした。学校側がムスリムのことを理解していないのです。

ムスリムの外国人はインターナショナルスクールの選択肢がありますが、その子どもの家庭では経済的にインターナショナルスクールへ行くお金がなく、公立学校しか選択肢がありませんでした。しかも、この家庭は日本語がまともに話せず、周囲からも孤立していました。

 

学校給食は貧困家庭の増加で、子どもを救うセーフティーネットとして必要不可欠で、近年は西日本や神奈川の公立中学でも学校給食を導入する地域が増えてきました。しかし、娘のような食物アレルギーの子どもやムスリムの子ども、他の病気や生活環境の理由で給食を食べない子ども、給食いじめが原因で給食を食べたくない子どもが多くいます。

何でもみんな同じように給食を食べる文化は私は納得いきません。もう少し子どもの意見や少数派の家族の意見を学校側は聞くべきだと思います。

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進学する予定の公立中学ではデリバリー式の給食と家庭でのお弁当の選択制ですが、周囲の目で給食を食べなければならないため、娘は中学は私立を希望しています。

給食を食べたくない子どもは私立に進学する以外ありません。それが娘の命を守るためでもあります。

 

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