こんにちは。孝幸(32歳・麻酔科医)です。
明日の13日は「麻酔の日」だそうです。
ぼく自身、大学病院に勤務する麻酔科医をしています。
麻酔科医の仕事といえば、手術の時の麻酔を行ったり、その前後の患者の容体を把握したりすることが多いですが、「ペインクリニック」といって、あらゆる病気の痛みを取り除くため、麻酔薬を使って治療するものもあります。
ペインクリニックの患者は重度のがん患者など、通常の薬では効果がない場合に行います。最初に診察をし、検査結果を踏まえて麻酔薬の治療を行うかを判断します。言うまでもありませんが、ただのかすり傷や打撲などではペインクリニックは行いません。
歯科治療でも麻酔薬を使います。ここでは歯科医が麻酔を行いますので、麻酔科医の出番はありません。
麻酔薬は劇薬に近い薬ですので、麻酔科医か麻酔経験のある医師(主に外科医)、歯科医しか使用することができません。看護師や歯科衛生士などが医師の指示に従って(あるいは従わずに)麻酔を行うことは禁止されています。
麻酔のことについてはここまでにしまして、今日は「痛み」ついてお送りしようと思います。
痛みはいろんなところでいろんな場所で痛みが発生しますね。
転んでけがをした、ナイフや針に刺さってけがをした、虫歯の痛みや腰痛の痛み、頭痛や腹痛などなど…。
痛みはこれらのケガや病気などで、痛みの神経が脳に伝達して、痛く感じます。
痛みは軽いものから重いものまでさまざま。軽いものでしたら何も処置せずに1日以内でおさまりますが、重いものは薬などで処置しなければなりません。
あと、治療による痛みもありますね。
一番多いのが注射ですね。注射は病気やケガの治療でも使用しますが、予防接種でも使われます。予防接種は乳幼児が対象の定期的な予防接種や子どもから大人まで秋から冬にかけて行うインフルエンザの予防接種などが一般的。注射は筋肉注射と静脈注射の2種類があり、予防接種などは筋肉注射、輸液(点滴)は静脈注射です。
他には血液検査の際の採血、歯科治療などがあります。
手術では麻酔を使いますので、痛みは感じません。麻酔は全身麻酔と局部麻酔があり、臓器移植や心臓、消化器などの大きな病気・ケガの手術の場合は全身麻酔、虫垂炎や足の骨折など日帰りや軽い手術の場合は局部麻酔を使います。病気やケガの種類によっては全身麻酔と局部麻酔を併用することがあります。手術の後は痛みを感じます。その際は痛み止めで抑えます。
こうして見るといろんなところで痛みに遭遇しますね。
痛みの治療ですが、頭痛や下痢、便秘などの軽いものは市販の薬で抑えることができます。腰痛や神経痛は市販の湿布薬、傷の治療は市販の傷薬やばんそうこうで治療ができます。ただし、3日~1週間たっても痛みが治まらない場合は早めに最寄りの病院へ診察をしてください。
痛みをガマンせず、早めに治療をしましょう。
というわけで、孝幸でした。
また明日。
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