*前回の記事はこちら!→https://umenomi-gakuen.hatenablog.com/entry/2021/01/11/140000
こんにちは。修翔(23歳・看護師)です。
同じ職場の同期で大学時代の同級生の利音(23歳・看護師)が新型コロナに感染し、うちの病院で緊急搬送され、ICUの個室で入院した。
原因は1つ先輩で同い年の彩果(23歳・看護師)たちがSTAY HOME無視して合コンに参加し、彩果が無症状で新型コロナに感染して、利音や他の医療従事者や患者が相次いで感染させた。
利音の主治医は一世先生(36歳・救命医)と浩康先生(46歳・内科医)。担当ナースは同期であるぼくが担当することになった。ぼくが休みの時はチームリーダーである朋弥さん(28歳・看護師)が担当することに。
治療は一世先生たちが行うが、ぼくは先生たちの介助と利音の身の回りの世話だ。
これまで多くのコロナ患者の看護をしていたが、同期を看護をするのは初めてだ。
利音が入院してから3日が経ち、小康状態が続いていたが、夕方ごろに容体が急変した。
意識レベルが低下し、不整脈が見られた。早速一世先生たちが懸命の治療を行い、レムデシビルの投与と不整脈の薬を投与された。子どもの時に難治性のぜんそくで入院経験があるため、薬の投与は慎重だ。
ナースたちもぼくだけでなく、同僚たちも交代で看護をすることになった。
勤務が終わって、別の部署にいる看護師メンバーたちに状況を報告しているが、利音の容体が急変したことを報告したら、みんな心配してくれた。
雛乃(23歳・看護師)ら女性看護師メンバーたちが利音の意識が回復するよう、休憩室で毎日千羽鶴を折った。
ぼくを含め、同僚のメンバーたちがみんな利音の回復を祈った。他の「梅の実」メンバーも子どもから大人まで関係なく、利音に向けて回復や完治のメッセージを送った。
”どうか、利音の病気を回復させてください!”
容体が急変してから3日が経ち、いまだに利音の意識が戻っていない。
一世先生が「ここでダメだったら、エクモを装着しよう。それでもダメだったら、明日がヤマだろう。」って言われた。
ぼくはベッドで横たわっている利音の手を握り、ぼくは泣きながら利音に話しかけた。
修翔「利音、がんばれ!絶対に死なないでくれ!!」
すると、握った利音の指が動き、利音の目が開いた。
修翔「利音?わかるか!?」
利音がぼくの方を向き、うんとうなずいた。
ぼくは先生たちを呼んだ。
一世先生たちが診察をし、利音の意識が回復したことを診断された。
みんなの祈りが利音に通じた!
先生たちは利音の人工呼吸器を取り外して、代わりに酸素マスクを装着した。
修翔「利音、ぼくがわかるか?」
利音「…修翔?」
修翔「よかった…。利音、コロナに感染して、死にかけたんだぞ。」
利音「ぼく…生きてるんだ…。」
浩康「そうだよ。もう少しで危ないところだったんだよ。」
一世「理美さん(44歳・看護師)たちの迅速な対応で、君は助かった。」
利音「理美さんたちには感謝しないといけないですね。」
利音の意識が回復し、みんながホッとした。
しかし、あなどってはいけない。意識が回復しても再び急変する恐れがあるので、医師も看護師も万全の態勢で治療をしないといけない。
その後、利音は順調に回復。ぜんそくの症状も見られなかった。
1回目のPCR検査で陰性判定を受けたが、しかしこの後、利音の体に異変があることをぼくらは知ることになった。
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