梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

思いがけない病

*前回の記事はこちら!→https://umenomi-gakuen.hatenablog.com/entry/2021/01/28/160000

こんにちは。利音(23歳・看護師)です。

2週間前に一時的な勤務先である「慶明大学附属はこね病院」でクラスター感染が発生し、ぼくもコロナに感染して、もともとの勤務先である「慶明大学附属病院」に搬送され、一時重症となった。

一世先生(36歳・救命医)たちの懸命の治療で、重症から回復し、1回目のPCR検査で陰性判定を受けた。

 

担当ナースでぼくの同期でもある修翔(23歳・看護師)と談笑をしている時に、急に息が苦しくなった。

ぜんそくの発作かなって思ったけど、脈が急に速くなったりと、心臓の方がおかしい。

修翔が「コロナの後遺症か?」って言われたけど、この発作、コロナに感染する1ヶ月前から時々出ている。

 

修翔が一世先生たちに連絡して、診察を受けたけど、やはりコロナの後遺症で不整脈が出ているのでは?って言われたが、1ヵ月前から症状があるって言ったら、首をかしげていた。

一世先生は堂先生(43歳・内科医)を呼んだが、たまたま「はこね病院」の患者の診察でいないため、森本先生(44歳・外科医)を呼んだ。

早速森本先生がやってきて、診察を受けた。

森本「いつから症状が起きた?」

利音「1ヶ月くらい前からです。脈が急に速くなって、一時的な不整脈かなって思って診察は受けませんでしたが。」

森本「…これはコロナの後遺症ではないな。」

一世&修翔「え!?」

修翔「コロナの後遺症で不整脈が出る人もいますよね。」

森本「確かに出る人もいるが、このケースは全く違う。コロナ感染時に発見したから、これは不幸中の幸いかもしれない。」

利音「何の病気ですか?」

森本「これは「頻脈性不整脈」と言って、脈が急に速くなる不整脈で、放っておくと命に関わる病気だ。」

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利音「頻脈性不整脈ですか…薬の治療ですかね。」

森本「薬の治療も可能だが、長い目で見るとこの場合は手術適応になる。手術といっても開胸して取り除くのではなく、カテーテルを用いての手術となるよ。」

話によれば「カテーテルアブレーション」という手術法で、足の付け根からカテーテルを血管に入れて問題となっている不整脈を電流で焼き切る手術だ。

開胸手術とは違って体の負担も少なく、問題がなければ1週間以内に退院ができる。

しかし、2回目のPCR検査があさってのため、すぐには手術はできず、当面は薬による治療となった。

 

そして、2回目のPCR検査が終わって、翌日に結果が出た。陰性判定だ!

これで退院ができるって言いたいところだが、ICUから森本先生のいる心臓血管外科の病棟に転院となる。

 

翌日、2週間お世話になったICUを退院し、一般病棟に移動。心臓血管外科の病棟に転院した。

心臓血管外科の病棟に到着し、しかも個室を用意してくれた。

主治医は手術の執刀医でもある森本先生。担当ナースは先輩の和弥さん(25歳・看護師)と同期の希亜良(ねこ・♀5歳)。

 

今度はコロナの治療ではなく、不整脈の治療のための入院だ。

新型コロナの感染で思いがけない病が見つかり、不安もいっぱいだが、信頼できる先生や先輩たちがいるからがんばらないと。

 

*今回紹介したアブレーション治療についてはこちら!

不整脈とアブレーション治療(国立循環器病研究センター病院):http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/treatment/ablation.html

 

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