こんにちは。舞依（25歳・看護師）です。
先日、弥香と彩果（以上、23歳・看護師）がメンバーたちの目を盗んで合コンに行き、相手の男性の1人が新型コロナに感染した。
＊問題の記事はこちら！→https://umenomi-gakuen.hatenablog.com/entry/2020/12/28/190000
相手の男性のコロナ感染で、弥香たちが濃厚接触者に認定され、PCR検査で彩果が新型コロナに感染した。しかし、彩果自身は何の症状もなかった。
彩果が新型コロナに感染した翌日、「慶明大学附属はこね病院」では大事件が起こった。
彩果が担当していた入院患者たちが新型コロナらしき症状を訴え、空きの閉鎖病棟に移動をして医師たちが治療にあたった。
その後次々と患者が新型コロナに感染し、同僚の看護師も新型コロナに感染した。
ウチらは患者や同僚の看護にあたった。
その日の昼。
休憩に入った優平（24歳・看護師）が休憩室に行くと、利音（23歳・看護師）が休憩室のテーブルでぐったりとしていた。
優平「利音？大丈夫か！？」
利音「大丈夫…ちょっとしんどくて…。」
優平「利音！？しっかりしろよ！！…熱がある…。」
利音「…苦しい…。」
優平「すぐに連絡しないと！」
優平は副師長の理美さん（44歳・看護師）に連絡をして、私は理美さんとともに駆け付けた。
すぐに利音を休憩室のベッドで休ませ、体調を調べた。38℃台の発熱があり、呼吸も荒い。意識があったため、2日前にご飯を食べた時に味覚がおかしいと訴えた。
あとで医師が駆け付け、診察を行った。
利音は子どもの時に難治性のぜんそくの既往歴があり、完全に完治しても再発をする恐れがある。
医師の話ではコロナに感染している可能性があり、すぐに抗原検査を行った。
抗原検査の結果が出て、新型コロナの陽性反応が出た。PCR検査は受けていないが、医師からはコロナに感染しているのは間違いないと言った。
既往歴のこともあり、理美さんはご主人で師長の英哲さん（43歳・看護師）に電話をした。
理美「あ、あなた、うちの病院のナースがコロナに感染したの。ぜんそくの既往歴がある。ベッドの受け入れは大丈夫？」
英哲「ICUに1部屋空いてる。状態は？」
理美「38℃台の発熱があり、意識はあるけど、呼吸状態がよくない。酸素吸入を行っているわ。あと、味覚障害がある。」
英哲「近くに一世先生（36歳・救命医）がいるが、受け入れはOKだ。そのナースは誰だ？」
理美「利音くんよ。」
英哲「え？利音が！？」
一世「すぐに救急車に搬送してくれ！重症化の可能性がある。」
理美「わかりました！」
一世先生の指示で、利音を英哲さんたちがいる「慶明大学附属病院」に救急搬送した。
数時間後に連絡があり、無事に「慶明大学附属病院」に到着し、一世先生ら救命の医師たちによって利音の治療を行い、ICUに搬送された。しかも個室だ。
利音は人工呼吸器を装着し、今は状態が安定しているが、いつ急変してもおかしくないそう。
PCR検査をすぐに行い、やはり陽性反応が出た。
私らがいる「はこね病院」では医療従事者および患者全員のPCR検査を行った。すでにコロナに感染した医療従事者と患者を除く全員が陰性だった。保健所からはクラスター感染に認定された。
「慶明大学附属病院」にいるメンバーたちは利音がコロナに感染したことでみんなショックを受けた。何しろ一緒に働いていた仲間が大変な状態になり、みんないてもたってもいられなかった。
彩果たちの身勝手な行動によって、病院がクラスターを起こし、大切な仲間まで被害に巻き込まれた。みんなその矛先を彩果たちに向けていた。
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