佑介（26歳・フリーター）です。
ぼくは「発達障害」があります。
実家は山形ですが、大阪でひとり暮らしをしています。
大学を卒業後、小さな会社に就職しましたが、人間関係のもつれが原因で、1か月で解雇。
その後、アルバイトや派遣など、いくつもの会社の転職を繰り返していました。
1年前に派遣で入った工場が不況で派遣切りになりました。
ぼくも派遣切りの対象になり、現在も就職先がありません。
生活保護を受けながら仕事を探していますが、長続きせず…。
今住んでいる地域も友達がいないので、いつも孤独です。
うつだとおもい、病院へ行きましたが、「アスペルガー症候群」の疑いがあると言われました。
大学病院で確定検査をしましたが、やはり…でした。
「アスペルガー症候群」はコミュニケーションスキルが非常に欠如している発達障害。「自閉症」や「広汎性発達障害」なども同じ類です。
学校ではいじめの対象になり、職場では長続きしません。
人によっては周囲に対してこの障害の特性の理解不足に悩み、長年悩んでいる人の場合は、うつなどの精神疾患を併発する場合も。
実はぼくもアスペルガー以外にもうつやパニック障害があります。
子どもの頃からいじめられ、ずっとひとりで弁当を食べることが多いです。
発達障害は障害者手帳がなく、「精神障害者福祉手帳」か「療育手帳」を代替取得するしかありません。ぼくは「精神障害者福祉手帳」を持っています。
障害年金も発達障害は対象から外されています。申請しても軽度の扱いで「不支給」になることが多いです。
発達障害は他の障害と比べて支援が手薄いですし、一般の人の多くは、障害よりも「病気」の扱いとして認知されることが多いです。
ぼくらにとっては生きづらい環境なんです。
そんな中、ネットで成人の発達障害を対象とした「自助グループ」があることを知り、その当事者会へ行くことになりました。
その当事者会で同じ大阪に住む景子（21歳・フリーター）と知り合いました。
実は景子とは同じ「梅の実」メンバーでもあります。でも、お互い「梅の実」のイベントには参加していません。
景子は事務職の派遣社員で働いていますが、ぼくと同じように会社等の人間関係で苦しんでいます。
ぼくと景子以外でも同じような障害を抱えている人たちがたくさん集まり、これまでの苦しさ、悩みを語り合いました。
同じような悩みを分かち合えた者同士、ともに共有し、ともに理解し合える仲間ができました。
子どもの場合は多くの自助グループやNPOなどが増えてきましたが、大人のグループはそんなに多くはありません。
一日でも多くの「居場所」が増えていくよう、ぼくたちは祈るばかりです。
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