梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

みんなの救急処置法

こんにちは!哲弥(高1)です。

今週のおしゃべりカフェは「救急処置」です。

オレの周りには急病で運ばれた人はいないですが、自分や家族、周りの人たちがいざという時になったら、困りますよね。

そこで欠かせないのが「救急処置」。覚えておくと便利ですが、いざとなるとどうしたらいいのかわからない。

そこで3人のメンバーたちと一緒におしゃべりしたいと思います。

メンバーはオレ・哲弥、基幸(中2)、大陸さん(28歳・看護師)です。

 

哲弥「今日は高知のご当地グルメを紹介します。高知のご当地グルメと言えば「かつおのたたき」です!かつおのたたきはすっかりおなじみですが、もともとは高知の郷土料理なんです。今回はご飯の上にかつおのたたきをのせてどんぶりにしました。では、いただきます。」

3人「いただきます。」

基幸「ん!おいしいです!このまま食べるよりも食べやすいです。」

大陸「酒のシメにいいですね。あっさりとしててうまいです。」

哲弥「ありがとうございます!やっぱり、おいし~(*^。^*)」

 

かつおのたたきを食べ終わったところで、本題です~

哲弥「今日は麦茶を飲みながらおしゃべりしたいと思います。今日のテーマは「救急処置」ですが、この3人の中で、大陸さんが現役の看護師をしています。仕事は主に何をしていますか?」

大陸「はい。県内の国立大学附属病院の高度救命救急センターに勤務しています。高度救命救急センターは救急患者のうち、特に緊急性を要する患者の救命治療を行う「第3次救急」施設で、毎年多くの患者が運ばれてきます。私は入職後に高度救命救急センターに配属され、救命医に従って介助をしたり、専用のICUに収容されている患者の看護をしました。1年前に「ドクターヘリ」専門の「フライトナース」に昇格され、救急車の搬送が困難な地域の患者を収容して、高度救命救急センターで治療を行います。」

哲弥「「ドクターヘリ」って、あの「コードブルー」で放送されているやつですか?」

コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 [DVD]

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大陸「そうです。「ドクターヘリ」専門の医師が「フライトドクター」で、看護師が「フライトナース」です。フライトドクターとフライトナースになるには医師免許や看護師免許が必要ですが、フライトナースの場合は高度救命救急センターで5年以上の実務経験が必要で、私の場合はちょうど5年目の節目でフライトナースになることができました。」

基幸「ぼくは医者を目指していますが、フライトドクターの場合は資格は必要ですか?」

大陸「フライトドクターですが、同僚の医師の話では医師免許だけです。研修医期間終了後にドクターヘリのある高度救命救急センターに配属して、高度救命救急センターの救命医の仕事とフライトドクターの仕事を両方兼務します。」

哲弥「ドクターヘリの仕事って、主にどこへ行くんですか?」

大陸「場所にもよりますが、主に四国地方が中心です。場合によっては九州や中国地区、関西まで行くことがあります。」

哲弥「結構行くんですね~。そこでどんな仕事をするんですか?」

大陸「いろいろありましたが、例えば、玉突き衝突事故の現場まで行って、医師の治療の介助をしたり、患者の状態をトリアージしたりします。他の現場では過疎地域に住む高齢者が脳梗塞で倒れたときにも行きましたし、川や海でおぼれた子どもを救助して、私らが治療をしたこともありました。」

基幸「トリアージってなんですか?」

大陸「トリアージはけがや病気で患者の軽度・重度の度合いを見て、レベル別に分けることで、レベルが高いほど重度の状態で、すぐに救急搬送をしないといけないです。レベルが低い軽度の患者の場合は現地で治療をしてすぐに帰宅させるか、近辺のクリニックで治療を受けることになります。」

基幸「トリアージをしても軽度の患者の容体が急変になることはありますか?」

大陸「それはあります。例えば、事故で見た目は軽傷で治療する必要がない患者が、突然容体が急変して、取り返しがつかないケースがあります。トリアージをする際は患者の見た目で判断をするのではなく、患者の訴えについても聞かなければなりません。患者本人や家族に様子を聞いたり、直接患者の体をさわって確認をします。ちょっと様子がおかしいなって思ったら、医師に確認をして、医師の診察をして判断をすることになります。」

哲弥「大変な仕事ですね~。この仕事をして、よかったこととかつらいなって思うことってありますか?」

大陸「つらかったことは患者を助けれなくて亡くなったことですね。中には他の病院でたらいまわしにされて、うちの病院に運ばれた時点で手遅れになったケースもありました。よかったことは患者から「ありがとう」って言われた時はうれしいですね。救命の看護師は他の病棟の看護師に比べてすごくハードで、休みもないくらいしんどい時もありますが、すごくやりがいがある仕事ですね。今後は救急看護の認定看護師を目指してがんばっています。」

哲弥「ありがとうございます。では、そろそろ本題に入りたいと思います。ぼくたち2人でもできる救急処置について教えてください。」

大陸「はい。まずはすり傷、切り傷ですが、普通はどういうことをされていますか?」

哲弥「すり傷は普通に絆創膏を貼ります。場合によっては消毒をしますね。」

基幸「切り傷も同じですね。あまり切り傷が深い場合は病院に行きますが。」

大陸「軽い程度ではそうですね。切り傷が深い場合はやはり病院へ行くことになりますが、その前に出血が多い場合は止血をします。切り傷の箇所にガーゼや絆創膏を貼って、浅い傷は軽く、深い傷は強く押さえます。指先や手首の場合は心臓よりも高く手をあげると早く血が止まります。処置後はかかりつけの外科にて診察を受けます。では、鼻血ではどうしますか?」

哲弥「座らせて、ティッシュを丸めて鼻に詰めて、そのままじっとするのでしょうかね。」

大陸「正解。座る際は上を向かせたりするのは逆効果になるので注意してくださいね。同じ鼻血でも頭を打ったり、貧血や熱が出た場合は病院へ行く必要があります。じゃあ、次は誤飲です。2人は異物を飲むことはないと思いますが、小さい子どもや認知症の方の場合は誤って異物を飲む恐れがあります。洗剤を飲んでしまった際はどう処置をしますか?」

基幸「牛乳を飲ませてから吐かせるんですか?」

大陸「表示ではそうなっていますが、牛乳を飲ませても逆効果になる場合があります。洗剤を飲んでしまった際は顔が低くなるようにうつぶせにして抱えて、大きく口を開かせて、舌の付け根を指で押して吐かせます。小さいおもちゃの場合は同じようにうつぶせにして、肩甲骨の間を平手で4~5回強くたたきます。いずれも処置後はすぐにかかりつけの小児科か内科にて診察を受けます。あと、異物の種類によってはすぐに病院に行かなければならない場合があります。それはどんなものがあると思いますか?」

基幸「え…と、たばこや電池ですかね。」

大陸「正解です。あとは?」

哲弥「え…とげとか?わかんね~や。」

大陸「さっき基幸くんが言ったたばこや電池に、石油、灯油、ガソリン、マニキュアの除光液、(消毒用・工業用)アルコール、画びょう、くぎ、針、ガラス片、かけたビー玉、硬貨、アクセサリー、殺虫剤、薬の錠剤やカプセルの包装片などがあります。あと、同じ洗剤でも塩素系の漂白剤やカビ取り剤、酸性のトイレ洗剤などは危険で、これらのものは吐かせずにすぐに病院で診察を受けます。そうじゃなくても飲み込んだ際に咳き込んだり、おう吐が続いたり、おう吐物に血液が混ざったり、意識がない場合も病院へ行かなければなりません。」

哲弥「全然知らなかったよ~。」

基幸「飲み込んだものが危険な物でしたらすぐに病院に行った方がいいですね。」

大陸「そうです。一刻も早い処置が必要です。さて、最後は熱中症ですが、どういう処置をしますか?」

哲弥「水を飲ましたり、塩分を補給すること、あとは涼しい場所で休ませるですかね。」

大陸「正解です。水分補給は水でもOKですが、電解質が含まれているスポーツドリンクや経口補水液が最も適しています。突然具合が悪くなり、けいれんや吐き気が出た場合はすぐに病院に直行したほうがいいです。特に高齢者や小さい子どもは注意が必要です。」

哲弥「ありがとうございます。最後にニュースでもご存じだと思いますが、「私立恵比寿中学」のメンバーの一人が「致死性不整脈」で亡くなった話題でショックを受けていましたが、AEDがあれば助けられたのではないかって思いますが、そこはどうですか?」

大陸「確かにAEDがあれば助かったと思います。しかし、容体が急変したのは夜中で、早朝に家族が駆けつけたときは心肺停止状態になっていました。夜中の時間帯でAEDが使えれば助かったのかもしれません。AEDを使うにしても、時間帯は考えた方がいいですし、もう少し家族が子どもの状態に気付いた方がよかったと思います。」

基幸「AEDはぼくの学校でもありますが、家庭でも買うことができますか?」

大陸「できます。しかし、学校や職場で置いてあるAEDはかなりの高額なので、家庭用のAEDがおすすめです。直接購入するかレンタルとなりますが、そこは家族と相談したほうがいいと思います。タレントの松村邦洋さんがマラソンの大会中に倒れて、AEDの処置で一命を取り留めたケースがありますので、持っていると便利ですよ。」

基幸「ありがとうございます。家族と相談して考えようと思います。」

哲弥「救急処置もいろいろありますね~。いろいろ学ぶと奥が深いですが、まずは実践が大事ですね。」

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(左から基幸、哲弥、大陸)

 

家庭でもできる応急処置についてはホームページを見てくださいね。

 

*参考リンク*

特集:家庭でできる応急処置(おやこCAN):http://www.oyakocan.jp/tokushu/201503.html

熱中症からカラダを守ろう(大塚製薬):http://www.otsuka.co.jp/health_illness/heatdisorder/care_02/

 

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