沙紀(中2)です。
先日、「梅の実」の「学園運営委員会」の会議がありました。
「学園運営委員会」とは、代表であるクミン(くま・♂3歳)をはじめ、副代表、各地域支部長・グループリーダー、大人メンバーの運営委員らが年に何回か集まって今後の「梅の実」の運営を考えていくものです。
今回は臨時の運営委員会会議で、お題は8月に開催予定の「学園祭」についてです。
メンバーは東北グループリーダーの道子さん(中3)、大人メンバー運営委員の一人で東北出身の美代子さん(38歳・旅館女将)を除く全員が参加しました。関西などの遠隔地地域や海外メンバーたちは「テレビ会議システム」で参加しました。
私も「南町支部長」として、参加しました。
雅也(高3)「本日は学園祭の開催について話し合おうと思います。」
中村(80歳)「はい!私は学園祭の開催を中止にしてもらいたいと思います!」
クミン「どうしてですか?」
中村「「東日本大震災」の影響で東北をはじめとした被災者の心情を考えるべきだ!被災者は余震を怖がり、ひどい環境の中で生活しているのに、学園祭を開催するのは不謹慎だ!各地でもイベントを自粛をしているのに、こちらも自粛すべきだ!!」
青田(34歳・商社勤務)「私も中村さんの意見に賛成です。私は被災地の心情のほかに節電対策もある。こういった事情としては中止をせざるを得ないと思う!!」
久代(50歳・保険会社勤務)「しかし、自粛しても東北を元気にできないと思う!」
青田「いいえ、自粛したほうが東北の発展にもつながる。こんなチャラチャラしたイベントは即中止にすべきだ!!」
裕一(大学2年)「お気持ちはわかりますが、学園祭のために一生懸命練習している子どもたちもいますし、自粛によって、観光事業が落ち込んでいるんです。我々にもできることがあるのでは…。」
青田「若者は黙れ!!中止だ!中止!!」
光(高2)「青田さんがやりたくないんじゃない?」
青田「ちっ!」
修子(46歳・主婦)「子どもたちの気持ちはわかりますが、夏場は電力を多く使うし、熱中症の問題もあります。原発事故の影響で、海外の方々も日本に行くのをためらっていますし。」
子どもたちや若い運営委員は反対したが、青田さんをはじめとした年配者の反発が強く、最後に吉衛門さん(きちえもん・92歳)が結論を出した。
吉衛門「えー、学園祭は中止とさせていただきたい!!」
と、決定した…。
その後、クミンが全員あてにメールを送りました。
>「梅の実学園」全メンバーのみなさん。突然ですが、8月に開催予定だった学園祭は中止とさせていただきます。「東日本大震災」による被災地のみなさんの心情や、東北や東京・関東の節電対策を考え、学園運営委員会の会議の結果、中止に決定しました。代替開催予定も未定です。楽しみにしていたみなさん、本当にごめんなさい!!(クミン)
ウチにもそのメールが来ました。
突然、兄の竜也(たつや・高2)が私に話しかけた。
竜也「沙紀、どういうことだよ!学園祭中止って、おまえ支部長だろ?何で反対しなかったんだよ!!」
沙紀「ウチだって反対したんだよ!!でも大人たちの反発が強くて、抑えられなかった。ウチらが住んでいる東京や関東も節電問題があるし。」
竜也「お前じゃ話にならないよ!!他のメンバーたちに聞いてくる!」
竜也は同学年メンバーの明くん(高2)らに呼びかけました。みんな怒って反対していました。
そしてウチもメンバーで、同学年の香奈や典香(以上、中2)らから連絡があり、反対署名をしようと呼び掛けられました。
学園祭中止問題、子どもvs大人の対決が始まります!
(つづく)
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