こんにちは。エリ子(44歳・主婦)です。
今月のチャットジャッジはこのお題です。
「くじら肉は必要?不要?」
2018年12月に日本政府は国際捕鯨委員会(IWC)から脱退することを正式に発表し、日本はくじらの商業捕鯨が復活することになりました。
くじら肉は日本では学校給食やくじら料理店などで昔から食べており、くじら肉ファンには朗報ですが、環境問題の悪化や反捕鯨国への反発などの問題も出ています。
そこで、くじら肉の捕鯨は必要というメンバー4人と不要というメンバー4人をパネリストに迎えて議論したいと思います。
ファシリテーターは私・エリ子です。私自身は学校給食でくじら肉を食べたことがあり、独特のにおいと食感が苦手で、くじらは大嫌いです。今回の商業捕鯨についても反対しています。
必要派メンバーからは優城さん(26歳・メーカー勤務)、井上さん(41歳・信用金庫勤務)、みよ子さん(68歳)、則明さん(25歳・料理人)です。不要派メンバーからは美久さん(24歳・派遣社員)、裕恵さん(37歳・主婦)、信介さん(56歳・公認会計士)、光咲さん(25歳・料理人)です。
メンバーは20代以下、30~40代、50代以上の各メンバー、料理人の方を選出しました。
まずは必要派メンバーからのプレゼンです。
>ぼくは和歌山に住んでいます。和歌山はくじらやいるかを捕る文化で、今回の商業捕鯨の復活で国中が歓喜に沸いています。ぼく自身はくじらは食べたことがありませんが、どんな味なのか食べてみたいです。(優城)
>政府は商業捕鯨のために国際捕鯨委員会を脱退することになり、日本はくじらを食することが可能になってきた。くじらは昔から食べており、現在はくじら料理店の供給や一部のデパートやスーパーで少しだけ店頭に並べるだけだが、商業捕鯨が可能になることで、学校給食や一般家庭でも食べることができるようになる。反捕鯨国は感情的にくじらの捕鯨に反対しているだけで、くじらを食する意味が分かってない最低な国だ!!そういうやつらは一度食べてからものを言え!!(井上)
>その昔は学校給食で食べていて、学校給食のものはあまりおいしくありませんでしたが、数十年がたち、大人になってから大阪のくじら料理店ではりはり鍋を食べる機会があり、とてもおいしいかったです。これまでは調査捕鯨のみで、供給できるのはくじら料理店などに限られますが、商業捕鯨が可能になると、一般家庭でも食べることができるので、一日でも早く実現してほしいですね。(みよ子)
>私は大阪府内で日本料理店に勤務しており、料理人として修業をしています。くじらですが、お店自体はくじら料理専門店ではありませんが、冬季限定で出されているおでんに「くじらのコロ」を具として入れています。商業捕鯨が可能になると、くじら肉が使えるようになり、メニューの幅が広がります。(則明)
他のメンバーからの意見があります。
>くじらを食べる国は日本のほかに、アイスランド、私が住むノルウェーがくじらを食べます。ノルウェーは昔からくじらを食べており、煮込みや焼き物など、多くのくじら料理があります。(ヴェンケ・19歳)
>くじら肉はその昔は学校給食に登場していました。学校給食でくじらが登場したのが戦後の昭和30年頃から昭和60年代までで、その昔は牛肉や豚肉などの肉や魚が高価だったため、肉や魚の代用としてくじら肉を多用していました。くじら肉の料理は「くじら肉の竜田揚げ」「くじら肉の大和煮」「くじら肉のオーロラソース(ノルウェー風)」など、多くのレパートリーが登場し、その当時給食を食べていた子どもたちにも人気がありました。昭和60年代にくじら肉の料理が献立から消えてしまい、くじら肉は食べられなくなりましたが、一部の地域ではくじら肉の料理が復活しており、現代の子どもたちもくじらを食べる機会が増えてきました。また、くじら肉は肉や一部の魚のようにアレルギー物質が含まれておらず、食物アレルギーの子どもでも食べることができる注目の食材でもあります。(智恵子・30歳・栄養士)
不要派メンバーからの反論です。
>童話にも登場しているかわいいくじらを殺してまで食べたくありません!!環境問題にも悪影響を及ぼします!!(美久)
>国際問題に発展するため、すぐに商業捕鯨を解禁するのはどうかと思います。(裕恵)
>昔学校給食で食べたくじらの味が悪い意味で忘れられないので、くじら肉は本当に嫌です。(信介)
>くじらを食べるのはちょっとグロテスクすぎます。(光咲)
引き続き、不要派メンバーからのプレゼンです。
>私はくじらは食べたことがありませんし、食べたくもありません。くじらは魚類ではなく、哺乳類で、頭もよくて賢い動物です。童話や絵本でもくじらが登場しているので、くじらを食べる文化があると、小さい子どもが混乱を招きます!くじらを殺してしまうのはかわいそうですし、日本は捕鯨をやめてほしいです!!(美久)
>私自身は一度だけ学校給食でくじらを食べたことがありますが、繊維質が固くて食べられるものではありません。現在は調査捕鯨でくじらを捕って、くじら料理専門店などに供給されています。世界でくじらを食べている国は日本とノルウェー、アイスランドだけで、多くの国ではくじらは食べていません。いくらくじらの数が多いからって、商業捕鯨再開を急ぐ必要はありますか!?日本はくじらを大量に捕る恐れがあるので、反捕鯨国を中心に、日本を攻撃する恐れがあります。環境破壊や国際的にも影響があるので、IWCを脱退すべきではないと思います!(裕恵)
>私は学校給食でくじらの竜田揚げを食べたことがあり、まずかった覚えがあります。くじらの繊維質が口の中に残り、本当に最悪でした。給食は私の時代では小学校だけで、6年間まずいくじらを食べなければならないのは本当につらかったです。今回のIWCの脱退で、商業捕鯨が可能になってしまうため、一般家庭でもくじらが登場する可能性が高いです。商業捕鯨はすぐに再開する必要はないですが、商業捕鯨を急いでいるのは安倍首相の意向でしか思えないです。私の地元・山口は安倍首相のおひざ元でもあり、捕鯨を推進している地域でもあります。(信介)
>私は高知県内にあるイタリア料理店で料理人をしており、毎日修行をしています。イタリア料理では魚介類と肉を使います。イタリアの田舎の地域ではうさぎやかえるを食するところがあります。くじらはイタリアでは食べることはありません。イタリアの料理は基本的にトマトやオリーブオイル、チーズを使うシンプルな味が中心なので、くじらの固い繊維質には合わないと思います。フレンチでも中国料理でもくじらを使うことはありません。(光咲)
他のメンバーからの意見があります。
>オーストラリアはその昔はくじらの油が必要だったため、くじらを捕っていた経緯がありますが、くじらが絶滅危機となったため、現在は捕っていません。くじらを食べる文化はなく、今後も食べることはありません。くじらはとても頭がよく、感情を持つ動物でもあります。いるかでも同じです。今回の日本のIWC脱退は日本が大量にくじらを捕獲する恐れがあり、環境問題に影響を及ぼし、くじらが絶滅する恐れがあります。日本がくじらを大量捕獲し、食用するとなると、国際的に批判の対象になるでしょう。(ヴィッキー・43歳)
>くじらは学校給食を中心に、一般家庭にくじらの味を広めましたが、好悪が分かれるため、好きな人はすごく好きなんですが、嫌いな人は絶対に食べないです。肉の繊維質があり、固いため、小さい子どもや高齢者は食べづらいと思います。あと、くじら肉はかつては水銀に汚染されていることや、食べすぎると腹痛を起こす恐れがあり、多用するものではありません。また、店頭に並んでいるくじら肉は高額なので、仮に商業捕鯨を再開しても、一般家庭に復活するのは到底難しいです。(香奈恵・40歳・管理栄養士)
必要派メンバーからの反論です。
>腹痛を起こすんならちょっとって思いますね。くじらを大量に捕獲して、国際問題に発展したら困りますね。(優城)
>商業捕鯨は安倍首相の意向により決めたこと。くじらは昔から食べられているもので、捕鯨がなくなること自体がおかしいし、環境問題の影響はない!!(井上)
>確かに竜田揚げは固かったですね。インプラントをしているので、固い竜田揚げは無理ですね。はりはり鍋の方だったら食べやすいです。(みよ子)
>くじらは日本では必要な食材ですが、そんなに商業捕鯨を急ぐ必要はないと思います。くじら料理専門店や一部の日本料理店に供給するんだったら、調査捕鯨でも十分ですし、世界中でくじらの量はそんなに多くはありません。(則明)
以上で終了です!!ここで私がジャッジをします。
結論は…日本の食文化にくじら肉は必要ですが、調査捕鯨でも十分だと思います!!
一般家庭にくじら肉を食べる機会は今はほとんどなく、牛肉や豚肉、鶏肉、魚介類…と、いろいろな食材があり、それらのレパートリーも広くなっています。かなり昔に食べたとはいえ、くじら肉は日本はそんなに必要とは思えないです。
くじらはそんなに数が多くなく、日本が商業捕鯨を再開して大量に捕獲すると、絶滅する恐れがあり、環境問題にも悪影響を及ぼします。ノルウェーやアイスランドでもくじら肉を食べますが、日本ほど大量には捕獲はしません。反捕鯨国が日本の商業捕鯨を批判しているのはこのためだと思います。
くじら肉は食物アレルギーにはおすすめの食材かもしれませんが、多量に食べて腹痛を起こしたり、肉の固さで好き嫌いが分かれてしまいます。今は他の食材を食べることが多いので、くじら肉は専門店や一部の日本料理店に限定されると思います。
今日はチャットジャッジ・第63回目、「くじら肉は必要?不要?」をお送りしました。
*参考リンク*
ウィキペディア(鯨肉):https://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E9%AF%A8%E8%82%89
日本、商業捕鯨再開のためIWC脱退へ=日本報道(BBC NEWS JAPAN):https://www.bbc.com/japanese/46643430
日本とクジラ なぜ日本は捕鯨をするのか(BBC NEWS JAPAN):https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-35529672
ちっとも解決せぬ「捕鯨問題」の裏で見え隠れする、利権と天下り(MAG2 NEWS):https://www.mag2.com/p/news/282991
オーストラリア人の94%が反捕鯨の理由(Newsweek日本版):https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/04/94-1.php
捕鯨論争を巡る「賛成の正義」と「反対の正義」(JB PRESS):http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55219
鯨肉の美容と健康効果(Schooner):http://www.schooner.co.jp/kujira/about/post_2.html
イルカ/クジラを食べ続けて、本当に危険は無いのだろうか?(地球のために今何ができるだろう?):https://makeadifference.blog.so-net.ne.jp/2010-07-08
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