梅の実学園の仲間たち

梅の実学園のメンバー(生徒)たちの物語です。現在のメンバーたちは4800人(匹)!!みんなで作る学園です!!

ぼく、戻りたい…。

こんにちは!和樹(小5)です。

「梅の実」が新体制になっても、相次いでメンバーが辞めてしまい、現メンバーが半分以下となった。

海外支部は分離して「梅の実インターナショナル」という別グループとなり、造反組メンバーを中心に多くの不祥事を起こしたメンバーたちは永久追放・除名処分となった。処分を受けていないメンバーも会費が払えずに「梅の実」を辞めた人たちもいた。

 

ある日。ぼくと耕二(小5)は近くの公園で遊ぼうとしたところ…。

耕二「あれ、良男(小4)じゃない?」

ぼくら2人が目撃したのは、ベンチに座っている良男の姿だった。

 

良男はお母さんの佑子さん(34歳・主婦)と弟の真男(小2)とともに「梅の実」を辞めた。理由はお父さんが会費の支払いを反対され、あきらめて辞めることになった。

 

和樹「良男!」

良男「みんな…。」

和樹「どうしたの?1人で。」

良男「ぼく、戻りたい…。」

耕二「何を?」

良男「ぼく…「梅の実」に戻りたい!みんなと一緒にいたい!」

和樹「良男!」

良男「ぼくは「梅の実」に残りたかった。お母さんも「梅の実」に残りたくて、お父さんと話し合ったけど、お父さんが「会費を払うところはダメだ!会費は一切出さん!」って言われて、辞めさせられたんだ。お母さんは働いていないし、PTAの仕事で忙しいから無理だし、ぼくが働いていれば「梅の実」を続けられるし。」

和樹「子どもは子役以外では働くことができないよ。」

耕二「PTAはボランティアだしね。」

良男「ぼく、やっぱり戻りたい…。」

返す言葉がなかった。

 

お母さんの佑子さんは結婚前は働いていたけど、お父さんとの結婚後は専業主婦となっている。PTAの仕事は先輩のPTAの役員から言われて無理やりやらされている。しかもPTAの仕事でお金がもらえるわけではない。

良男の家の金銭管理はお父さんがやっており、お母さんはお父さんが決められたおこづかいで家計のやりくりをしなければならない。一家の稼ぎ頭がお父さんだけだ。

お母さんが働いていれば変わったかもしれないが、お父さんがお金の管理をしている今では「梅の実」を続けることができない。

 

本当にどうしたらいいかわからない。

 

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