こんばんは。秀明（高1）です。
脱退・分裂が相次いでいる「梅の実」は本当に存続の危機に瀕している。
このままではいけないと思い、オレたちは行動に移した。
海里（小6）ら一部のメンバーたちが本人または同居家族のメンバーのワクチン接種を2回とも終え、やっと正規メンバーに昇格。キャプテンが全員揃った。
これからキャプテン会議を開催。
場所はそれぞれの家からZoomにてオンライン開催となった。
最初に拳矢くん（高2）のあいさつの後、早速メアリー（ひつじ・♀2歳）と優太（中1）の2人がアンダークラブとのやり取りについてプレゼンを始めた。
それぞれのやり方は違うが、共通していることは一緒だった。
2人のプレゼンが終わった後に質疑応答となったが、問題となっているのが、アンダークラブとのやり取りだった。
均（高1）「オレはアンダークラブとは仲良くなりたくねーな。あいつらとは合わないし。」
崇一（高3）「アンダークラブって、もともと「梅の実」のオーディションに落選したやつらでしょ？そんなやつらとは仲良くなりたくないかな。」
綾香（高2）「ウチらとは考えが違うもんね。」
と、多くのキャプテンたちはアンダークラブとは関わりたくないようだ。
しかし…。
珠里奈（中1）「もうみんなやめて！！」
あやか（中1）「珠里奈？」
珠里奈「もうギスギスした関係はやめようよ。メアリーたちの話を聞いて、私はアンダークラブと関わっていきたい。」
均「何でやねん？」
ポン太（たぬき・♂2歳）「何か理由があるとでも？」
珠里奈「私はコロナに感染して、心筋炎で寝たきりとなってしまったの。幸い軽症だったけど、その後に「ロング・コビット」で体が動けなくなって、半年も学校を休んだの。ワクチンを4回打ったことでやっと回復したけど、こんな恐ろしい感染症、誰が感染したいと思いますか！？」
百合香（中2）「ロング・コビットって…。」
優太「コロナの後遺症ですよ。」
均「後遺症！？」
珠里奈「私は自分のチームのアンダークラブにコロナの感染対策について聞いたの。やっぱり私が考えていることと同じだった。だから私はアンダークラブと関わりたいの。」
准一（高3）「でもさ、コロナは弱毒化しているよ。そんなに気にすることないし。」
珠里奈「そうはいかない！！他のみんなはコロナに感染したことがないからそんなことが言えるのよ！！」
あやか「珠里奈？」
珠里奈「アンダークラブの中にはコロナに感染して、ロング・コビットで大変な思いをしていた子もいたの。これではまずいと思って、向こうはいち早く感染対策を徹底していたの。」
均「オレのところも後遺症で手術をしたアンダークラブメンバーもいたからな。」
百合香「ウチのところは大人ですが、後遺症で肝炎を起こした方がいました。そのまま入院したみたいで。」
珠里奈「「梅の実」はアンダークラブと仲良くやっていかないといけない。このまま分裂が続いても何の解決にもならない！！私たちはアンダークラブと一緒にやっていく時が来ていると思うの。私は…アンダークラブと連携をとります！」
メアリー「珠里奈！」
拳矢「アンダークラブもオレらと同じ仲間だよ。みんなは認めないかもしれないけど。オレも連携を考えてる。」
秀明「アンダークラブはオレら「梅の実」に目を覚ましてもらうためにやってきたんだ。これはオレらの宿命だと思う。」
その後、いろいろと協議をした結果、全員一致でアンダークラブと連携をとることが決まった。
あとは副キャプテン以下の子どもメンバーや大人メンバーに説得していく以外ない。
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